k2-7 de hitoyasumi(ケーニノナナ デ ヒトヤスミ)は、こんなお店が近所にあったらな〜という雰囲気に満ちています。
提供されるコーヒーやスイーツ、軽食が充実していることはもちろん、あたたかな空間や心地よい音楽にゆったりくつろげます。
ここでお客様を待つのは静かにコーヒーを淹れる夫と、元気にお客様を出迎える妻。 勝手知る家に遊びに行くような感覚で通う人は、おそらく少なくないでしょう。
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もくじ
バリスタの勉強に専念するため夫が脱サラ
k2-7 de hitoyasumiは山本裕也さん・彩香さんが、夫婦で切り盛りする横浜のお店。
自分のお店を持つことが将来の夢だった裕也さん。
夢中になれるものを模索する中でコーヒーの「こだわりに終わりがない」魅力に惹かれ、カフェを開きたいと思い立ちました。
そして2020年、裕也さんが会社を辞めてバリスタの勉強に専念したのが全ての始まりだったそうです。
シェアキッチンやマルシェなどで限定的に出店したあと、実店舗を構えることになりました。
お店はJR京浜東北線・洋光台駅から徒歩15分ほどの閑静な住宅街にあります。
古い建物の一階。ガラガラと横に引くタイプの扉を開けると、温かな照明とコーヒーの香りが出迎えてくれます。
この人がやりたいって言うことにダメ出しはしません
脱サラしてカフェを開きたい!という夫の裕也さんに意見することはなかったという妻の彩香さん。
やりたいことをやってほしいから、と。
「夫婦とも転職回数ハンパないしね」と笑う二人。
紆余曲折のあと、思い描いていた仕事場を自分たちで手作りする達成感がにじんでいます。
編集部でお話を聞いた2022年10月中旬、2週間後のオープンに向け、妻の彩香さんも会社を辞めて開店準備に本腰を入れていました。
第三者からは妻がリーダー、夫はプレイヤーという感じに見えるけど
明るく笑いながらたくさん話をしてくれる彩香さんと対照的に、裕也さんはどちらかというと寡黙です。
一見、コーヒー職人とマネージャーのような関係に見えます。しかし話を聞くうち、裕也さんの壮大な夢を、彩香さんは楽しみにバックアップしているんだなという印象を受けました。
休みなく開店準備に明け暮れる日々のあれこれを、心から愉しげに語る彩香さん。この店のママとして、輝き続ける予感しかしません。
横浜・黄金町のシェアキッチンで、コーヒーとお菓子の販売をスタート
k2-7 de hitoyasumiの第一歩は、横浜・黄金町にある文化活動施設「黄金スタジオ キッチン」でのシェアキッチン営業でした。
数ヶ月後、無印良品港南台バーズ(横浜市南区)でも曜日限定の出店を開始。裕也さんとともに、会社員だった彩香さんも土日はお店に立っていたそうです。
店名のあたまにあるk2-7は黄金町の住所から拝借したもの。店名を覚えてくれるお客様が増えたため、新しくオープンするお店に引き継ぐことにしたといいます。
コーヒーすごくおいしいよ!メインのお店はないの?のひと言が
曜日限定のシェアキッチンはSNSなどでの広報も奏功して、たくさんのお客様が訪れるようになったそう。
イベントやマルシェへの出店、コーヒー教室の講師などの依頼もあり、コーヒーまわりの仕事は次第に増えていきました。
毎週お店に通っていただけるお客様には、「こんなにおいしいコーヒーなら曜日限定じゃなく、毎日飲める場所を作ってほしい」と言っていただけたそうです。
そんなお客様の存在に背中を押され、実店舗を構えることにしたといいます。
2022年10月のオープンに向け、8月初旬に物件を押さえる
自分のお店を持つ決心をして、夫婦で物件探しを始めた2022年の夏。
真夏日が続いた時期、いくつもの物件を見て回ったといいます。
年季の入った引き戸や店舗を覆う緑色の古い日よけに妙な魅力を感じて、ここでお店をオープンすることにしたそうです。
猛暑のなか自力で内装工事
この内装を夫婦2人、自力で仕上げたというから驚きです。
床を剥がし、壁をぶち抜き、柱を削り倒し…一番大変だったのは元あったものを壊すことだったと振り返る裕也さん。
元々付いていたエアコンは不調。30度をゆうに超える日中、窓を開け放して内装工事に明け暮れる日々。
途中から彩香さんも本格的に加わり、床に新しい板を敷いたり、手すりやテーブルに色をつけたり、壁に塗装をする作業を続けました。
飾ってある絵も自分たちで描いたという、ほぼすべてがハンドメイドのお店です。
シングルオリジンなども含め、5〜6種類のコーヒーを提供
コーヒーは、裕也さんがご来店いただくお客様の好みを調査しながら豆選びを行います。
取り寄せ可能なコーヒーのなかから裕也さんが豆を厳選、夫婦でテイスティングしお客様の傾向をふまえて意見交換をします。
裕也さん曰く「説明のしやすいコーヒーを出したい」とおっしゃっていました。
どんなコーヒーが好みなのかということをお客様にたずね、その人に合うものをおすすめしたい、と。
「魅力をわかりやすく伝えて、コーヒーに親しみを感じてもらえれば」とも。
生豆で売っているお店から取り寄せて、自分が納得するものを探している
ブランドなどのこだわりはなく、自分が納得できるコーヒーを出したいと考えていると言う裕也さん。
たくさんの生豆を取り寄せて、テイスティングに余念がありません。
シェアキッチンで、自分でベストだと思ったコーヒーが最も売れるわけではないという経験をしたそうです。
「これは!と思った面白いコーヒーを出しても、馴染みのあるコロンビアやブラジルのほうが断然売れたんですよね」
自分たちがおいしいと思うものと、実際に選ばれるものは違うかもしれないと。
コーヒーはストレートのほか、ブレンドやアレンジコーヒー、ソフトドリンクなど、飲み物の開発に余念がありません。
日替わりのスコーンやホットサンド、ガトーショコラ
お店ではコーヒーに合うスイーツや軽食も楽しめます。
好評を博した日替わりのスコーンを、軽食のレギュラーメニューに加える予定だそう。
シェアキッチンではラムレーズン、コーヒーチョコ、抹茶チョコ、メープルベーコンの4種類のスコーンを焼いていたといいます。日替わりで出すスコーンについて、
「1種類?2種類じゃなかった?聞いてない!」
「言ったと思うけど…」
と、何やら食い違いがある様子です。その答えはぜひお店で確かめてみてください。
ほか、手作りのホットサンドやガトーショコラなどのスイーツも提供しています。
店名のとおり、ひと休みしてもらえる空間に
お店を構えるにあたって、閑静な住宅街をあえて選んだのには理由があるそう。
「近所の人が散歩や買い物の途中にふらっと寄って、ひと休みするような空間を作りたいから」と。
周辺には集合住宅がずらりと立ち並ぶエリアや、大きめの戸建てが並ぶ一角がありました。
オープン準備をしている段階でも、内装がどれくらいできあがったかを知りたくて近所の人が入れ替わり立ち代わり訪れていたそう。
町の人たちも、オープンを待ち望んでいるようです。
地元の人たちの気軽な休憩スペースに
お店の内装を作るとき、できる限り段差をなくして広々とした空間を心がけたそうです。
ベビーカーや、車椅子での来店も視野に入れていることが伝わります。
コーヒーを淹れるとき、お菓子を提供するときにお客様とのコミュニケーションが図りやすいようにという配慮をしているようにも見えました。
おいしいコーヒーを飲める店が近所にある幸せを
彩香さんは言います「目の前のいろんなことに疲れたとき、思い出してもらえるお店になれたら」と。
コーヒーを片手に本を読んだりおしゃべりしたり、甘いものでゆっくりする空間。
「あの店にコーヒー飲みに行こう」と、k2-7 de hitoyasumiは界隈の人のよりどころになることでしょう。
いつでも心おきなく行けるお店が近くにあるのは、とても幸せなことですね。
k2-7 de hitoyasumiの店舗データ
店舗名 | k2-7 de hitoyasumi(ケーニノナナデヒトヤスミ) |
住所 | 神奈川県横浜市港南区笹下5-14-6 |
電話番号 | ナシ。ご連絡はSNSからお願いいたします。 |
営業時間 | 10:00〜18:00 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | ナシ。最寄りのコインパーキングをご利用ください。 |
Official Site | https://k2-7-de-hitoyasumi.com/ |
公式SNS |
この記事を書いた人
編集部ライター
家で飲むコーヒーは基本ノンカフェインの決まった銘柄ですが、加入している生協に知らないコーヒーが出ていれば買うことも。
喫茶店やレストランでは、ガツンとカフェインの効いたのが嬉しいです。
出張や旅行などで遠方に行くと水が違うからか、何気なく立ち寄った店で飲んだコーヒーが思い出に残ることも少なくありません。