大井町や五反田などから数駅、私鉄に乗ると到着する旗の台という小さな駅。
駅前の商店街に、およそ20年前から営業を続けるコーヒー焙煎所「Compass Coffee」はあります。
コーヒーの羅針盤になりたいという思いからその名がついたお店は、次々にお客さんが訪ねてきたり、電話がかかってきたりと忙しそう。
焙煎機やコーヒー豆のこと、そしてお店の歴史などについて聞いてきました。
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もくじ
東京都品川区・旗の台にあるCompass Coffee本店
東急線・旗の台駅の南口から東方向へ歩くこと約3分。Compass Coffee本店は、ふれあいロード商店街の中ほどにあります。お隣の荏原町駅からも4分ほどで歩けます。
Compass Coffeeがここに1号店となる本店をオープンしたのは18年前。
豆を焙煎・販売しているほか、テイクアウトで数種類のコーヒーも提供しています。
週末は3時間待ちも。希望の時間に受け取るなら予約が無難
Compass Coffeeでは、コーヒー豆を買いに来たお客には好みやコーヒーを飲む時間帯などを細かく聞いたうえでその人にいちばん合いそうな銘柄を提案してくれます。
銘柄が決まれば焙煎し、袋詰めしてお客様に手渡されます。
1袋(100~200g)のコーヒーの焙煎には10分程度が必要とのことで、1時間で最大6人に焙煎した豆を渡せる計算です。
訪ねてくる人の多い週末などは、焙煎した豆を手渡すまで3時間かかることもあるそう。
「焙煎したコーヒー豆のできあがりは3時間後です」というと、あきらめて帰ってしまう人もいるんだとか。
この記事を読んで「行ってみよう!」と思った読者の方、ぜひご予約してお出かけください。
▼スマホで焙煎予約も
焙煎方法を学習する焙煎機を設置し、接客にもっと時間を
Compass Coffeeでは焙煎にかかる手間や時間を短縮しようと、2023年はじめに新たな焙煎機「トルネードキングスペシャル」を導入しました。
このトルネードキングスペシャルは、焙煎方法を記憶できる賢い焙煎機。
これはただの焙煎機ではなく、小林さんの知識や経験を詰め込んだ特注品で、業者さんと時間をかけて完成させたまさにスペシャル仕様です。
これからボタンひとつでブレなく、指定した焙煎をいつでも行えるそう。熟練の職人でなくても安定した焙煎が可能だそうです。
焙煎にかかっていた時間を少しでも減らしてお客さんとのコミュニケーションに充て、一人ひとりが求めている味・香りにベストマッチするコーヒーを提案したい。そんな思いから、この焙煎機の導入にふみきったそうです。
コーヒーのことは全て独学という店主の小林稔浩さん
店主の小林さんがここに焙煎所をオープンしたのは18年前。コーヒーの仕事に就こうとしていた当時、縁あって有名コーヒー店から誘いを受けたといいます。
「報酬も含めていろいろ納得できなくて、自分でやろう」と、一人で店をスタートし約20年。
コーヒー豆選びから焙煎、接客に至るまで自ら学び実践し、お店を運営してきたそう。
2023年現在は都内3か所(九品仏、戸越、鵜の木)に支店もオープンしています。
20年近く毎月通う常連も
お店には、直接訪ねてくる人もいれば電話をかけてくる人もあり、たびたび焙煎の手を止めて彼らと楽しそうに談笑する小林さん。お客様は地元の人が7割、3割は紹介などだといいます。
店の前を通る常連客には、手を振って挨拶をするのが日常です。
常連客が使い終えた紙製のポイントカードを大事にとってあり、「この人はいま九州」「関西に住んでても注文をくれるんですよ」と、うれしそうに語ってくれました。
引っ越した後もオンラインや電話で、Compass Coffeeのコーヒー豆を取り寄せる人もおり、多くの方に愛され続けています。
約40種類の豆、7段階の焙煎
コーヒー豆と焙煎度合いについて、それぞれの人にベストなコーヒーを提案するのがCompass Coffeeのスタイル。
好みのコーヒーや、日常のどんなシーンで飲むかなどをコンサルし、一人ひとりにあったコーヒーを選びます。
「こないだ買ったコーヒーがおいしかったから同じのを」という常連客には「あれがおいしかったなら、このコーヒーも楽しめると思いますよ」といった新たなアドバイスも。
飲むコーヒーの幅が広がる愉しさがありますね。
お店へ出向くのがむずかしければ、月替わりのおすすめ3種セットを通販で
お店に出向くのがむずかしい方は、店側が月ごとにおすすめしている3種セットはいかがですか。
2023年2月は以下の3種です。
- グァテマラ・ウィツマティグ農園
- ボリビア・コパカバーナ農園ピーベリー
- 東ティモール・ゴウララ
焙煎度合いをおまかせ・浅煎りおまかせ・深煎りおまかせ・カスタマイズ(自分で決める)から選んで注文します。
ウイスキーに生豆を漬け込んで作る「インフューズドコーヒー」
Compass Coffeeにはコーヒー生豆にウイスキーを漬けた、ウイスキー香のするインフューズドコーヒー(フレーバーコーヒー)があります。
ウイスキーを使ったフレーバーコーヒーを作るため、店主の小林さんはウイスキー検定を受け、ジャパニーズウイスキーの資格も取得したそうです。
2023年2月現在、Compass Coffeeで販売されているインフューズドコーヒーは生豆をスコッチウイスキーに漬け込んだもの。
生豆の段階で漬け込んでおり焙煎後のコーヒーはアルコール分を含んでいませんが、ウイスキーとコーヒーの香りが溶け合った大人のドリンクとして好評を博しています。
硬めに炒った落花生の殻くらいパリパリに焙煎されたコーヒー豆
豆の中までていねいに熱を通して焙煎を行う、Compass Coffeeのコーヒー。まんべんなく熱が通ると、豆の内側に無数の小さな空洞ができます。
淹れたとき、全ての空洞内に水分が入りコーヒーのうまみ・香りが一気に出てくるのが、おいしさのしくみです。
焙煎後のコーヒー豆を指でつぶすとパリッといい音を立てて割れることからも、熱の通りが充分だとわかります。
サクサク、パリパリと食べられるCompass Coffeeのコーヒー豆をおつまみ、スナックとしても十分アリだと思っている常連客は、おそらく一人や二人ではないでしょう。
コーヒーの淹れ方に自信がない人こそ、Compass Coffeeへ
コーヒー豆を買って、自宅で挽いて飲んでるけどうまく淹れられているかどうか…と不安な方は一度、Compass Coffeeを訪ねてみませんか。
「きちんと焙煎された良質なコーヒー豆なら、技術がなくてもおいしく淹れられる」と小林さんはいいます。
腕に自信がなくても、ちゃんと淹れられるコーヒーと分かっていれば「この淹れ方で本当にいいのかな」という日々のお悩みから解放されることでしょう。
気軽に利用できるオンラインショップ
Compass Coffeeは現在、東京都内に4店舗を展開しています。
お店まで足を運びにくい方はオンラインショップが便利です。400gまでなら日本全国¥280でお届けできます。
ネット注文はよくわからなくて…という方も大丈夫。店主の小林さん曰く「気軽に電話してきてください。お好みのコーヒーを提案しますよ!」とのことです。
Compass Coffeeの詳細情報
店舗名 | Compass Coffee本店 |
住所 | 東京都品川区旗の台4-1-4 H&Hビル1F |
電話番号 | 03-3785-1168 |
営業時間 | 10:30~19:30 |
定休日 | 火曜 |
駐車場 | なし |
Official Site | https://www.compass-coffee.com/ |
公式SNS |
※本記事は2023年1月時点の情報です。掲載情報は現状と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
※新型コロナウイルスをはじめとした感染症などの拡大防止のため、掲載情報に変更が生じることがあります。最新の情報は直接、お店へお問い合わせください。
※お店を訪問される際はマスク着用と手洗い、手指の消毒などを心がけ、感染拡大防止にご配慮いただきますようお願いします。
※文中の写真には撮影のため、お店の方にマスクを取っていただいているものがあります。
この記事を書いた人
編集部ライター
家で飲むコーヒーは基本ノンカフェインの決まった銘柄ですが、加入している生協に知らないコーヒーが出ていれば買うことも。
喫茶店やレストランでは、ガツンとカフェインの効いたのが嬉しいです。
出張や旅行などで遠方に行くと水が違うからか、何気なく立ち寄った店で飲んだコーヒーが思い出に残ることも少なくありません。