茨城と聞いて、サザコーヒーを思い浮かべるコーヒー好きの方は多いと思います。おいしいコーヒーの豊富なラインナップで、コーヒーファンを魅了していますね。
2023年現在、東京や埼玉にも出店しているサザコーヒー。オンラインショップも充実し、気軽に利用できるようになってきました。
ひつじの珈琲タイム編集部ではひたちなか市の本店を訪ねて、社長の鈴木太郎さんにお話を聞いてきました。
工場見学は不定期で行っているので、行きたい場合は事前に必ず確認しましょう。
今回は特別に案内して頂いた部分もご紹介します。
この記事を書いた人
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もくじ
2023年8月現在、茨城に10店舗、都内に5店舗、埼玉に1店舗を展開中
茨城県ひたちなか市に本店を置くサザコーヒー。
県内各所をはじめ東京では丸の内や新橋、二子玉川など5店舗、そして埼玉県の大宮にもコーヒーショップを展開しています。
代表取締役社長・鈴木太郎さんの出身校内へも積極出店
茨城大学の附属校を経て東京農大、そして現在は筑波大学大学院のドクターコースに在籍中という鈴木社長。
それぞれの校舎にコーヒーショップを出店し、産学連携をはかっています。
2020年に入学した筑波大学農産食品加工研究室では、焙煎コーヒー豆の品質研究に取り組んでいるそうです。
ゲイシャに恋して。パナマへ出向き、自ら仕入れも
パナマ産のゲイシャコーヒーを初めて飲んだとき、とても衝撃を受けたという鈴木さん。以来「ゲイシャハンター」を名乗り、現地へもひんぱんに通っているそう。
サザコーヒーでは、ゲイシャ種を栽培している農園のなかで特に価値が高いとされるエスメラルダ農園から仕入れを行っています。
サザコーヒーが買いはじめてから、ゲイシャ種の値段が上がったそうです。現在ではパナマ産コーヒー全体の値段が上がり、コーヒーに関わる人たちのモチベーションアップにも繋がっているとのこと。
結果、時間をかけて品質も上がり、ゲイシャ種はさらに高値で取引されています。
コロンビアで「サザ農園」を経営
サザコーヒーでは30年ほど前、パナマの隣国コロンビアに農園を購入し、コーヒーの栽培を行っています。
ここは前農園主夫妻が何者かに殺害されたという、いわくつきの農園。購入当時は超危険なゲリラ地帯だったといいます。
それでも「コーヒー栽培に最適な土地」という理由から、購入に踏み切ったそうです。
2023年現在、サザコーヒーで取り扱うコーヒーのうち、5%ほどが自社農園産です。
コーヒー栽培に最適な気候と豊かな大地をもつ農園で、パナマゲイシャに匹敵するコーヒーを目指し、栽培が行われています。
粒の大きな、おいしいコーヒーを栽培
粒の大きいコーヒー豆には味の濃い、良質なものが多いといいます。焙煎したとき中までしっかり火が入っておいしく仕上がるうえにカビも出にくく、欠点豆も比較的少なくて扱いやすさにも優れているそうです。
サザコーヒーの自社農園ではパナマ・エスメラルダ農園産のゲイシャと、ブラジル産ティピカ種の突然変異で生まれた大粒のマラゴジッペをかけあわせて、オリジナルのゲイシャを栽培しています。
自社農園産以外のコーヒーは直接、現地で
コーヒーを買うとき、必ず現地へ行くという鈴木社長。
曰く「日本でもコーヒーは買えるけど、現地で生産者に会って“いい豆を出すまで帰らない!”とか言ったりしています。
コーヒーを介せば、世界中の生産者と仲良くなれるんですよ。
いいコーヒーがほしいな!と言い続けていたら、その生産者が日本へ来たとき高級寿司店へ行きたいと言われて。でも日本で寿司を食べたことがなかったみたいで、安く食べられる寿司のチェーン店でマグロをすすめたら、すごく感動されたりして(笑)」
サザコーヒーの豊富なラインナップは、こうしたコミュニケーションからも生まれているようです。
働く人にも優しい。コーヒーを本当に好きな人が集まるサザコーヒー
創業から半世紀以上が経ち、コーヒーのお店としては老舗ともいえるサザコーヒー。
働くスタッフもコーヒーへの学びを深めたい人が多く、仕事を通してコーヒーに精通できるよう環境を整えています。
2023年現在、ジャパン バリスタ チャンピオンシップ(JBC)のファイナリストを3名輩出しており、今年もスタッフ4名が日本一に挑戦しているとのことです。
コーヒーを仕事に!と考えているコーヒーファンは、サザコーヒーの門を叩いてみては。
▼工場内のトロフィースペースには、JBCの優勝トロフィーを置くスペースを用意
全ての人の満足を最大限に
「おいしいコーヒーですよ!といくら言っても、お客さんの満足が得られなければ意味がありません。サザコーヒーのコーヒーを飲んでくれる人がみんな、心から楽しんでくれる味を探し続けています」と鈴木社長はいいます。
コーヒーやフードの味だけでなく、使っている食器から店内のしつらえまで、コーヒータイムを心ゆくまで愉しめる細かな工夫が。
お店は、平日昼間も満席のお客さんで賑わっています。
▼気候のいい時期には、テラスでのコーヒータイムも人気があるそう
コーヒーの賞味期限を大幅に延長
筑波大学農産食品加工研究室に在籍している鈴木社長は研究で自ら、コーヒーのおいしさを長持ちさせる技法を開発しました。
販売しているサザカップオン(ドリップバッグ)は未開封なら、3年の保存が可能です。
サザカップオンの袋を開けると、いま挽いた?というくらいの本当に豊かな香りがします。
ただ「袋を開けたら90秒後には劣化が始まります。早く飲んでください」と。
スーパーやコンビニエンスストアなどにも幅広く展開し、たくさんの人においしいコーヒーを届けたいとのことです。
▼サザカップオンは幅広いラインナップを用意。写真はベストオブパナマ2022 GN1(22,000円)
▼こちらは将軍珈琲(200円)。徳川幕府十五代将軍・徳川慶喜公のひ孫にあたる方と一緒に開発したという、サザコーヒーの看板商品です
フードも充実。お店によって食事やスイーツメニューも
サザコーヒーを訪ねたら、コーヒーによくあう食事やデザートもぜひ楽しみたいところ。
茨城県内の各店では、国産小麦の自家製ケーキやパン、クロワッサンなどが好評です。ケーキには県産フルーツをぜいたくに使っています。
都内各店ではケーキやシェイク、チョコレートなどが楽しめます。
▼パンとサラダ、スープのセット。スープは2種類、パンは数種類から選べます
超微粒子レベルに粉砕したコーヒー豆をぜいたくに使った「サザソフト」
サザソフトは茨城県産牛乳100%で作ったソフトクリームに、将軍珈琲の粉を加えたもの。
鈴木社長曰く「高級車が買えるくらい」の値段がするという超高級グラインダーを使って、極限まで細かく粉砕したコーヒー粉をたっぷり使ったサザソフト。
味と香りの濃厚さには本当に驚きます。コーヒー味ではなく、コーヒーがそのままソフトクリームになっているような印象です。濃い!本当に濃い。
東京農大店に試験導入したところ大好評で本店や大洗店、新橋SL店でも楽しめるようになりました。
▼サザソフトに使うコーヒー粉。パウダーファンデーション並みの細かさです
不定期でイベントも開催
お客さんを楽しませることに余念のないサザコーヒーでは1年を通して、いろいろなイベントを開催しています。
パナマゲイシャまつりやサザぱんまつり、サザカップオンまつりなど、お店ごとにいろいろな商品やテーマを冠した「まつり」を行なっています。
自社農園のあるコロンビアに現地法人「サザコーヒーコロンビア」を設立
次はどの地域に出店を?と聞くと「コロンビアに会社を作りました」という答えが返ってきました。
農園の近くに法人を置き、世界へサザコーヒーを展開することを目論んでいるそう。
近所のスーパーやコンビニで手軽にサザコーヒーが買えるようにしたい、というのは日本国内だけの話ではないようです。
おいしいコーヒーは万国共通。家庭用にも手みやげにも便利な、賞味期限の長いコーヒーはきっと、たくさんの人に歓迎されるでしょう。
茨城のサザコーヒーは近い将来、世界のSAZAになっているかもしれませんね。
SAZA COFFEEの詳細情報
店舗名 | SAZA COFFEE |
住所 | 店舗による(オフィシャルサイト参照) |
電話番号 | 店舗による(オフィシャルサイト参照) |
営業時間 | 店舗による(オフィシャルサイト参照) |
定休日 | 店舗による(オフィシャルサイト参照) |
駐車場 | 店舗による(オフィシャルサイト参照) |
Official Site | https://www.saza.co.jp/ |
公式SNS | |
YouTube | https://www.youtube.com/c/SAZAchannel |
※本記事は2023年8月時点の情報です。掲載情報は現状と異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
※新型コロナウイルスをはじめとした感染症などの拡大防止のため、掲載情報に変更が生じることがあります。最新の情報は直接、お店へお問い合わせください。
※お店を訪問される際はマスク着用と手洗い、手指の消毒などを心がけ、感染拡大防止にご配慮いただきますようお願いします。
この記事を書いた人
編集部ライター
家で飲むコーヒーは基本ノンカフェインの決まった銘柄ですが、加入している生協に知らないコーヒーが出ていれば買うことも。
喫茶店やレストランでは、ガツンとカフェインの効いたのが嬉しいです。
出張や旅行などで遠方に行くと水が違うからか、何気なく立ち寄った店で飲んだコーヒーが思い出に残ることも少なくありません。