コーヒーコラム

コーヒーのスマトラ式とは?特徴や味わい、精製手順について

2022年9月26日

コーヒーのスマトラ式とは?特徴や味わい、精製手順について

スマトラ式はコーヒー豆の精製方法の1つです。

大きな特徴のある精製方法なのですが、では他のものとはどのような違いがあるのでしょうか。

この記事では精製の工程を詳しく解説します。また、その魅力的な味わいについてもご紹介。

コーヒー豆の味を大きく左右する精製方法について知れば、豆を選ぶ時の参考にもなりますよ。

この記事を書いた人

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Yuko

編集部ライター

毎日のコーヒーはなくてはならないものである一児の母。自宅でのカフェタイムを充実させるため、コーヒーについて日々研究中です。

コーヒーのスマトラ式とは

スマトラ式とはコーヒー生豆の精製方法

スマトラ式

大きく分けて4つの精製方法がありますが、中でも独特な方法を取っているのがスマトラ式。

精製とはコーヒーチェリーから種であるコーヒー豆を取り出す作業。

スマトラ式にはいくつか特徴があり、生乾きでの脱穀や2度にわたる乾燥をするという点などで他の精製と大きく異なっています。

インドネシア発祥の精製方法

インドネシア

スマトラ式は、インドネシア・スマトラ島で生まれた精製方法です。

この精製方法にはインドネシア特有の気候が深く関係しています。

熱帯気候で雨が多く長期間の乾燥が行えないなどの理由から、スマトラ式という特徴的な精製方法は生まれました。

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コーヒーのスマトラ式の特徴

深緑色の生豆で独特なフレーバーになる

生豆

深緑色の豆になることも、大きな特徴です。

これはスマトラ式ならではの色合い。他の精製方法の豆はベージュや灰色がかった色などをしています。

また味に深みがあり、どっしりとしたコクも魅力です。ハーブなどのエキゾチックな香りも。

大地のようなフレーバーと表現されることもある、力強さのあるコーヒーです。

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高温多湿の国に適している

高温多湿

スマトラ島は高温で降水量が多い地域です。

年間150~200日ほど雨が降り、乾季があまりはっきりとしないという土地柄。

気候の制約があることから、スマトラ島ならではの独特な精製方法が採られるようになっていきました。

同じく高温多湿な、パプア・ニューギニアの一部の地域などでも行われています。

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完全乾燥させる前に脱穀してしまう

ミューシレージ除去

最も特徴的なのが脱穀の方法です。

他の方法ではしっかりと完全に乾いた豆を脱穀するのですが、スマトラ式では50%ほど水分が残っている状態で脱穀をします。

雨が多い気候のため、長期間にわたる乾燥が難しいことが影響しています。

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精製にかかる時間は3~5日ほどと短い

タイマー

豆の水分がまだ半分ほど残った状態で脱穀をする、という点でも他の精製方法とは大きく異なるスマトラ式。

生豆の状態で本乾燥をするため、出来上がりまでの日数は3~5日ほどと短いのも特徴です。

農園ごとに予備乾燥まで行っている

予備乾燥

多くの産地ではコーヒーチェリーの状態で業者へ出荷され、精製場で処理されています。

しかし、スマトラ島では各農園が自分たちで予備乾燥まで行います。

脱穀と本乾燥のみ業者が行う、という所もスマトラ式の独自な点です。

柔らかい生豆で乾燥させるため欠点豆ができやすい

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豆が完全に乾燥をする前に脱穀を行います。

水分の残った柔らかい状態の豆は傷が付きやすく、欠けやすいというデメリットがあります。

形がいびつ、裂けてしまう、傷口から菌が入り変色するなどの欠点豆も。

そのため仕上げ後の選別作業が特に重要視されています。

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コーヒーのスマトラ式の精製手順

1. コーヒーチェリーの収穫

コーヒー豆

小規模農園がほとんどのスマトラ島。コーヒーチェリーは丁寧に手摘みで収穫されていきます。

この時に未熟な豆などはきちんと避けて収穫されるため、次の年もまたコーヒーチェリーがたくさん実ります。

2. 果肉除去

果肉除去

スマトラ式の特徴点の1つでもある、ミューシレージを残したままの乾燥。

このためにはコーヒーチェリーの果実のみを取り除く、という作業が必要になります。

ぬるぬるとした粘液質であるミューシレージはつけたままで乾燥を行います。

3. 予備乾燥(一次乾燥)

ミューシレージが残った状態のままで乾燥をしていきます。

この乾燥は予備乾燥(一次乾燥)と呼ばれます。これは後の工程で本乾燥があるため。

ミューシレージがベタつくため、丁寧に乾燥作業を行う必要があります。

4. 脱穀

脱穀

豆の水分が50%ほど残った状態で脱穀をします。

この作業はスマトラ式が独特と言われるポイントの1つ。

雨の多い地域のため長期間の乾燥が難しいことなど、スマトラ島の環境から考えられました。

5. 本乾燥(二次乾燥)

自然乾燥

脱穀をした生豆の状態で乾燥をします。

この作業も他の精製方法には見られないスマトラ式独自のものです。

すでに生豆になった状態で乾燥をするため、日数を要しません。

これも熱帯性であるという気候が大きく影響しています。

6. 生豆

生豆

深い緑色した生豆。他の精製方法で作られた豆と比較してみると、スマトラ式のものはひと目でわかるほどです。

独特の製法から生まれる独特の色合いの生豆は唯一無二。

環境や風土、そして丁寧な作業から作り出されるスマトラ式の生豆は世界中に出荷されます。

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コーヒーのスマトラ式が有名な国

インドネシア

出典 :珈琲きゃろっと

珈琲きゃろっと
マンデリン スマトラタイガー
参考価格 2,180円

スマトラ式発祥の国。その名の通り、インドネシア・スマトラ島で伝統的に行われています。

熱帯性で雨のとても多い地域だからこそ、知恵と工夫を凝らし大切にコーヒーを育てています。

そんな土地に生まれた独特なスマトラ式。

他の地域ではあまりみられない、オリジナルの精製方法です。

その他のコーヒー精製方法

ナチュラル精製(非水洗式)

ナチュラル製法

コーヒーチェリー(コーヒーの実)を収穫したのち、天日や機械で約15~30日ほど乾燥させます。

乾いたら果肉などを取り除き、脱穀し生豆の状態へ。

水を使わないという大きな特徴があり、水源の乏しい地域などで多く採用されている方法です。

熟したフルーツのような甘みと優しい酸味を持つ味わい、と言われています。

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ウォッシュド精製(水洗式)

発酵したミューシレージを水で洗い流すという点が大きな特徴です。

水路に流す、水洗のタンクに入れるなどして水が透明になるまでしっかりと洗浄します。

大量の水を使用するため、地域によって向き不向きがある方法。

欠点豆が少なく、均一性のある質の高いコーヒー豆が生産できます。クリアな味わいも魅力です。

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ハニープロセス(パルプドナチュラル、半水洗式)

ハニープロセス

ウォッシュドとナチュラルの良いとこどり、と言われる方法。

粘液質であるミューシレージは洗い流さずに乾燥させることで、独特の甘みのあるコーヒーに仕上がります。

ハニープロセス、の名の通りハチミツのような深い甘さと風味が感じられます。

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Yuko

編集部ライター・営業

コーヒーフレーバーのお菓子は見かけたら必ず買ってしまうほど大好きです。コーヒー好きの両親の影響で、中学生からドリップしていました。カフェや喫茶店はもちろんですが、子どもがいるため自宅でゆっくりとコーヒーを楽しんでいます。

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