コーヒーコラム

【専門家監修】コーヒーチェリーとは?コーヒーの実の構造や精製過程

コーヒーチェリーとは?真っ赤なコーヒーの実の構造や精製過程について

コーヒーを深掘りしていくと、必ず見聞きすることにもなるコーヒーチェリー。

コーヒーチェリーという名前だけを聞くと、「コーヒーなの?サクランボなの?」と思ってしまいますよね。

実はこのコーヒーチェリー、ただのコーヒーの実なんです。

では、なぜコーヒーチェリーと呼ばれるようになったのか、何がコーヒー豆になるのか、といったポイントを本記事でご紹介していきます。

この記事を監修した人

toriyama

鳥山 裕介

JCQA認定コーヒーインストラクター2級/SCAJ認定コーヒーマイスター/JAFA認定コーヒースペシャリスト/JSFCA認定コーヒーソムリエ

現在は【THREE ORANGE BIRDS】というブランドのコーヒー豆焙煎を監修させていただいております。

この記事を書いた人

sk

にゃんたろう

編集部ライター・営業

南国とダイビングを愛する、旅行好き。コーヒーよりもお酒が得意。泡盛とバーボンはコーヒー割するとさっぱり呑めるのでオススメです。

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コーヒーチェリーとはコーヒーの木になる小さな実(種子)のこと

コーヒーチェリー

コーヒーの実でもあるコーヒーチェリーとは、コーヒーの木になる小さな実(種子)のことです。

このコーヒーチェリーは収穫に向けて熟していくと、緑色の果実から真っ赤な果実へと変わっていきます。

真っ赤な果実に変わったとき、それはまるでサクランボのような見た目にもなることから、コーヒーチェリーと呼ばれているのです。

この実はジャスミンのような香りを持ち、真っ赤な実と対象的に、真っ白な花を咲かせます。

コーヒー豆とは言いますが、実際に私たちが手にしているコーヒー豆は、コーヒーの木の果実から取り出された種子、ということになります。

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コーヒーチェリーの構造

ミューシレージ除去

コーヒーチェリーの中身は、6つに分けられます。

外側には外皮がついており、もっとも中心部分にあるのがコーヒー豆にもなる生豆(きまめ・なままめ)です。

つまり、コーヒーチェリーの外側を順番に取り除いていくことで、コーヒー豆となる生豆が出てくるのです。

外皮

一番外側は外皮に覆われており、種子を守る場所に位置しています。

精製過程においては、もっとも初めに除去される部分ですね。

果肉

外皮に続いて全体を覆うのが、果肉部分です。かなり薄く、果肉部分はほぼありません。

外皮と果肉に関しては、乾燥させたものをカスカラ(コーヒーチェリーティー)として販売されています。

ミューシレージ

コーヒー豆の甘みを決めるひとつのポイントが、ミューシレージという粘液質の部分。

このミューシレージをどの程度残すのかによって、甘みや香りが変わってきます。

パーチメント

パーチメントは内果皮で、この部分についても基本的に全て除去されます。

通常ならパーチメントを除去した状態で輸出されるものの、特定の国によってはパーチメントが付いたまま買い付けされ、その後に脱穀されます。

シルバースキン

見た目が銀色の皮であることからも、シルバースキンといわれる皮部分。

銀皮・チャフという呼び方もあり、取り除いても少量程度は残っていることが多いです。

ただ、焙煎時には焼失するので、焙煎時にはこのチャフ飛びに気をつける必要があります。

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生豆(種子)

最後に残った部分が生豆となり、コーヒーチェリーの種子部分となります。

この種子を焙煎することにより茶色いコーヒー豆が出来上がる、ということですね。

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コーヒーチェリーが生豆になる工程

1. 収穫

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コーヒーチェリーがコーヒーの木になったら、完熟の状態で収穫します。

最初は緑色をしていますが、これが完熟になると真っ赤なコーヒーチェリーに。

この時点で収穫する、というのがもっとも一般的です。

2. 選別

コーヒー豆の選別

選別や厳選は頻繁に行われており、この後の工程でも必ず出てきます。

余計なものが含まれていないか、未熟なコーヒーチェリーでないか、といったチェックをします。

3. 果肉除去

果肉除去

外皮や果肉などは、精製の早い段階で除去されることになります。

後述のナチュラル精製においては、この外皮をつけたまま乾燥させます。

4. 乾燥・水洗

コーヒーの精製

乾燥という作業は全ての精製方法で行われ、水洗は一部の精製方法で行われます。

しっかりと乾燥させることがコーヒー豆には必要で、必ず行われる作業です。

5. 脱穀

脱穀

生豆の外側についてある内果皮などは、脱穀機を使って脱穀されます。

ここまで終われば、残るものはコーヒー生豆ぐらいになる、ということですね。

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コーヒーチェリーから生豆への精製方法

コーヒー豆の精製

コーヒーチェリーから種を取り出しコーヒー生豆にする方法は4種類あります。

収穫したコーヒーチェリーがそのまま流通することは基本的になく、上記のような精製が行われた上で流通していきます。

ここからはそれぞれの精製方法についてご紹介していきます。

ナチュラル精製(非水洗式)

ナチュラル製法

ナチュラル精製とは、水を使うことがない非水洗式という精製方法です。

収穫のあとにはすぐ乾燥を行い、その後は果肉除去や脱穀という流れ。

水洗をしないので、そのまま生豆の状態として出荷されます。

[関連]【専門家監修】コーヒーのナチュラル精製(非水洗式)とは?特徴や味わい、精製手順について

ウォッシュド精製(水洗式)

ウォッシュド製法

ウォッシュド精製というのは、ナチュラル精製と対になるような精製方法です。

収穫をしたら果肉除去・ミューシレージ除去をし、水洗いで不純物を取り除きます。

その後に乾燥・脱穀と行い、最後に生豆となります。

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ハニープロセス(パルプドナチュラル、半水洗式)

ハニープロセス

ハニープロセス精製は、パルプドナチュラルという精製方法が含まれ、半水洗式とも言われます。

重要な部分はミューシレージの除去であり、どの程度のミューシレージを残すかがポイント。

その後の工程については他と同じような流れとなっています。

[関連]【専門家監修】コーヒーのハニープロセス(パルプドナチュラル、半水洗式)とは?特徴や味わい、精製手順について

スマトラ式

スマトラ式

スマトラ式とは、インドネシアのスマトラ島などで行われている特別な精製方法。

収穫から果肉除去をしたら、予備乾燥として短時間の乾燥を行います。

その後に脱穀をしたら再び乾燥。スコールなどで雨風にさらされやすい地域に適した方法です。

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コーヒーチェリーは再利用できる

コーヒーチェリーの構造からもわかるように、生豆の周りは色々な成分に覆われています。

ですが、そのまま捨ててしまうのは非常にもったいないので、再利用されることもあります。

そのまま食べることはほぼない

コーヒーチェリー

まず前提として、コーヒーチェリーをそのまま食べることはありません。

基本的に果肉部分はとても薄く、果物として食べられるようなものでもないのです。

コーヒー農家の一部では、おやつ代わりとして食べられることもあるそうですが。

コーヒー豆を取り出した後の果肉は肥料に使用される

化学肥料 栽培 農業

コーヒー豆を取り出し残った果肉については、廃棄するか肥料として使われます。

コーヒーの木の周りに撒いたり、土などと混ぜて発酵させた後、肥料・堆肥にされます。

こうした方法がもっともスタンダードな使い方ですね。

乾燥させて粉末状にしたコーヒーフラワーとして

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長年の研究により、小麦粉のように再利用できるコーヒーフラワーというものが作られています。

環境に優しいというだけでなく、栄養価も高いため海外などでブームになりつつある食品。

小麦粉と同じような使い方ができるので、隠し味や栄養分として混ぜて食べることも多くなってきています。

乾燥させて紅茶のようにしたカスカラ(コーヒーティー)として

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コーヒーフラワーと同じように、飲料のひとつとして加工されたものがカスカラです。

コーヒーチェリーティーともいい、外皮と果肉を乾燥させて作られた紅茶のような飲み物です。

味は紅茶・甜茶に近く、華やかな香りが楽しめる紅茶となっています。

[関連]【専門家監修】コーヒー豆は消臭・脱臭に再利用できる?抽出後のかすを使ったエコ術

たまにはコーヒーチェリーティーを味わってみても

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コーヒーは上質な酸味を味わったり、キリッとした苦味を味わったり。

その味わいだけではなく、芳醇な香りを楽しめるのがコーヒーの良さです。

これに対してカスカラやコーヒーフラワーは、環境に優しく美味しい嗜好飲料です。

コーヒーの元になっているコーヒーチェリーティー、一度味わってみてはいかがですか。

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この記事を監修した人

toriyama

鳥山 裕介

JCQA認定コーヒーインストラクター2級/SCAJ認定コーヒーマイスター/JAFA認定コーヒースペシャリスト/JSFCA認定コーヒーソムリエ

コーヒーに興味を持ったのは大学時代に4年間アルバイトしたレストランでのことでした。そこでハンドドリップの面白さ、奥深さを知りコーヒーが好きになりました。現在は【THREE ORANGE BIRDS】というブランドのコーヒー豆焙煎を監修させていただいております。

この記事を書いた人

にゃんたろう

にゃんたろう

編集部ライター・営業

南国とダイビングを愛する、旅行好き。20代から旅行にハマり、日本全国のうまいもの巡りをしています。
味だけではなく、お店の雰囲気やロケーションにもこだわりを持ち、良いものを誰かに紹介するのが大好きです。

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