コーヒーの濃厚なうまみが味わえるエスプレッソ。しっかりとしたコクと苦みが思う存分に楽しめる飲み方です。
そんなエスプレッソの本場、イタリアでは一体どのように楽しんでいるのでしょうか。
エスプレッソについての詳しい解説はもちろん、アレンジメニューなどもご紹介しています。
ちょっと知識を増やしてみると、いつものエスプレッソもより美味しく感じられますよ。
この記事を監修した人
JCQA認定コーヒーインストラクター、バリスタ
スターバックスで働いたのがきっかけで、コーヒーの楽しさを知りました。在籍当時はブラックエプロンを取得。その後、いくつかの個人店でバリスタをしています。
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もくじ
エスプレッソとは?
高い圧力をかけて短時間で抽出する「エスプレッソマシン」という機械を使用します。
短時間で作られるため雑味が出にくく、コーヒー豆のうまみが凝縮されているのが特徴。
しっかりとした苦味やコクのある深煎りの豆が多く使用されます。
日本では酸味のある浅煎りの豆をエスプレッソとして提供しているお店も増えています。
濃厚な味わいのためカフェイン量が多いと思われがちですが、実はドリップコーヒーより少ないのも意外な点です。
これは、抽出時間が非常に短いので、カフェインがお湯に溶け出す量が少なくなるためです。
比較的新しく生まれたコーヒーの飲み方
1901年に開発され1906年のミラノ万博によって広まったエスプレッソ。
現在のような電気式のマシンが一般的になったのは1960年代に入ってからです。
イタリアではもちろん、シアトル系のコーヒーチェーンが広まると同時に世界中で親しまれるようになりました。
エスプレッソの語源は諸説ありますが、有名なお話しが2つあります。
1つ目は鉄道用語の「エクスプレス」と深く関係しているようです。
エクスプレスは「急行」「手紙などが通常より速く届く」という意味があり、エスプレッソも「短時間で速く抽出できる」「お客様の注文に応じてすぐに提供できる」ことからきているという説があります。
2つ目は「エスプレッソ」自体の意味から来ているようです。
「特別に」「注文ごとに」という意味があり、これがそのまま名前の由来になった可能性が高い、という説があります。
本場イタリアでは1日に何杯も飲む人が多い
イタリア人の生活になくてはならないのが、バールと呼ばれるカフェです。
立ち飲みスタイルで気軽にサッと楽しむのが一般的。
朝食・昼前・ランチ後・夕方など1日に何度も立ち寄り、5~6杯飲むのが当たり前です。
人口あたりのカフェの数が日本の4倍ほどもあるというイタリア。
日本よりもさらに生活にバールが溶け込んでいることがわかりますね。
[関連]【専門家監修】イタリアンコーヒーとは?エスプレッソの種類やおすすめのコーヒー豆
3層の美味しさから成り立つエスプレッソ
淹れたてをよく見ると3層に分かれているエスプレッソ。
それぞれに呼び名があり、またエスプレッソの美味しさを形成する役割があります。
深みのあるエスプレッソの層を1つずつ詳しくみていきましょう。
第1層:香りが強く感じられるハート
カップの最下層にある、色の濃い部分はハートと呼ばれます。またはアロマと呼ばれる事も。
芳ばしく豊かな香りが特に強い部分とされています。
しっかりとした余韻と、芳醇な風味がギュッと詰まっている層です。
第2層:クレマの下にできる中間層・ボディ
3層目となるクレマの下にある中間層がボディ。すぐに混ざり合ってしまうため、抽出後数秒だけ現れる層です。
エスプレッソならではのしっかりとした深みや、どっしりとしたコクが凝縮されている部分です。
第3層:ふんわりとしたなめらかさのあるクレマ
エスプレッソの最上部にある泡のことをクレマ、と呼びます。
特に良いとされているのがきめ細かくなめらかで金色な泡。エスプレッソの醍醐味とも言えますね。
炭酸ガスによって発生するため、浅煎りの豆や鮮度の悪い豆ではふんわりとした泡が出来にくいのです。
[関連]コーヒーにできる泡の正体とは?ハンドドリップ・エスプレッソの泡について
エスプレッソの正しい飲み方
風味を丸ごと味わうため短時間でサッと飲み干す
抽出量が少なく、小さいカップ(デミタスカップ)でいただくのもエスプレッソの特徴の1つです。
小さいカップで冷めやすいので、チビチビ飲んでいては美味しさが半減してしまいます。
豊かな風味を丸ごと味わうためには2、3口、あるいは一気に飲み干すのが美味しい飲み方です。
抽出したてをその場で味わう
淹れたての美しい層も魅力のエスプレッソは、出来立てを受け取ったらすぐその場で味わうのがベストです。
日本のカフェのように席を探して座り、ゆっくりとコーヒー時間を楽しむというのもあります。
ですが、本来であればサッと数口で飲み切るものなので、立ったままカウンターなどで飲むことも多いです。
しっかりとしたコクや苦み、芳醇な香りなどエスプレッソの魅力をしっかりと堪能しましょう。
エスプレッソの本場・イタリア流の飲み方を知ろう
エスプレッソが生まれた国、イタリアではどのような飲み方が好まれているのでしょうか。
コーヒー好きな方からすると少し意外に思える飲み方も。
本場での飲み方を知って、もっとエスプレッソを楽しんでみましょう。
砂糖をたっぷり加える
コーヒー好きな方に多いのがブラック派。しかしイタリアでエスプレッソをそのまま飲むのは一般的ではありません。
砂糖を加えて飲む方が多く、しかもたっぷりとスプーン3、4杯ほど入れて楽しみます。
甘みによるまろやかさがプラスされ、苦みと重なって後を引く美味しさが生まれますよ。
日本人はブラックで飲む人も非常に多く、本場となれば当然ブラックでは?と思いますよね。
しかしエスプレッソの本場イタリアでも、とても苦いエスプレッソをそのまま飲むことは少なく、砂糖を加えてから飲むことが多いです。
あまりかき混ぜない
砂糖を加えてグルグルかき回してしまうと、せっかくのクレマが消えてしまいます。
クレマを壊さないように手早く、そっとかき混ぜましょう。
砂糖は溶け切らなくてOK。風味の変化が楽しめます。
溶け残った砂糖のカラメルのような美味しさもまた、イタリア流の飲み方の魅力です。
2~3口でスマートに
量が少なく冷めやすい事もあり、短時間で飲むのが美味しく味わうコツです。
コクや苦み、風味をしっかりと味わうためには短時間で飲み切ることが大切。
イタリアではカフェでの滞在時間1分ほど、という人もいるほどです。
コーヒー豆のうまみをしっかりと味わうためには2~3口で飲み干しましょう。
イタリアで好まれる、エスプレッソのアレンジメニュー
カフェラテ
イタリア語で「カフェ」は「コーヒー」で、「ラテ」は「牛乳」のこと。
エスプレッソに蒸気で温めたスチームミルクを加えて作ります。
割合はエスプレッソとミルク「1:4」もしくは「1:5」で作るのが一般的です。
この比率で計算すると
例えば、エスプレッソ1ショット(約30mL)の場合、ミルク120~150ml
エスプレッソ2ショット(約60mL)の場合、ミルク240~300ml
となります。
イタリアのコーヒー牛乳がカフェラテですね。
[関連]カフェオレとカフェラテの違いは?発祥地や抽出方法、口当たり、味わいの違い
カプチーノ
ふんわりとしたフォームミルクが印象的なカプチーノ。
蒸気で泡だてたフォームミルクを加えて作ります。
カフェラテよりもさらに飲みやすくまろやかな味わい。
イタリアでは朝食に飲む人も多いメニューです。
[関連]カプチーノとは?カフェラテ・カフェオレとの違いや作り方、美味しい飲み方を解説
[関連]カフェラテとカプチーノの違いとは?ミルクの量や口当たり、味わいの違い
カフェマキアート
マキアートはイタリア語で「染みのついた」という意味。
ミルクを少量加える様子が染みのように見えることから名付けられました。
エスプレッソにスプーン1杯程度のミルクをプラスするのが本来の作り方。
しかしカフェによってミルクの量にバラ付きも見られるようです。
カフェ・コレット
エスプレッソに少量の酒を加える飲み方がカフェ・コレット。イタリア以外ではエスプレッソ・コレットと呼ばれることも。
イタリアでカフェコレットを注文するとエスプレッソとグラッパが「別々に」出されます。
また、食後酒として親しまれていて、度数の高いお酒を使うので「消化促進」「体を温める」などの効果があるようです。
日本でメジャーなエスプレッソを使ったお酒だと「エスプレッソマティーニ」や「アイリッシュコーヒー」などが多いです。
自宅でもエスプレッソを淹れてイタリア気分
エスプレッソはカフェの人気メニューですが、自宅でも楽しむことができますよ。
本場流の味わい方などにトライして自宅でもイタリア気分を味わってみましょう。
作れるメニューの幅もグッと広がりますね。
エスプレッソマシンを使った淹れ方
最も手軽で安定した味を楽しみたいなら、やはりエスプレッソマシンが必須です。
多機能かつ高性能なマシンだと10万円~とかなり高価になってしまいますが、1万円台から購入できるリーズナブルな商品もたくさん。
好みやライフスタイルに合わせて選ぶのがおすすめです。
自宅でいつでもカフェのようなエスプレッソが味わえるのはうれしいですね。
一般的なドリップ式コーヒーメーカーとはやや異なる操作性でもあるため、事前に使い方をマスターしておくと良いですよ!
[関連]【専門家監修】エスプレッソマシンの使い方は?美味しい淹れ方とお手入れ方法
マキネッタを使って手軽に
イタリアの家庭で今も愛用されているマキネッタ(直火式のエスプレッソメーカー)。
エスプレッソポット、などとも呼ばれています。
コーヒーの粉と水を入れて火にかけるだけで簡単に作ることが可能です。
高圧で抽出するマシンとは違うので、クレマなどはできにくいのですが、濃厚な美味しさを手軽に味わうことができますよ。
イタリアではこのマキネッタか、エスプレッソマシンが主流なので、一度試して本場の味を感じてみてください。
[関連]【専門家監修】マキネッタ(モカエキスプレス)の使い方、淹れ方やお手入れ方法
豊富な種類が存在するエスプレッソマシン(エスプレッソメーカー)。
どんな種類があり、どんな選び方をすべきか、ランキング形式で商品の紹介と共にまとめています。
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JCQA認定コーヒーインストラクター、バリスタ
過去にバリスタチャンピオンシップ出場経験があり、エスプレッソやコーヒーの更なる魅力に取り憑かれ、バリスタとして「誰かの心に残るコーヒーを提供できる人でありたい」そんな想いで現在もコーヒーを淹れています。
この記事を書いた人
編集部ライター・営業
コーヒーフレーバーのお菓子は見かけたら必ず買ってしまうほど大好きです。コーヒー好きの両親の影響で、中学生からドリップしていました。カフェや喫茶店はもちろんですが、子どもがいるため自宅でゆっくりとコーヒーを楽しんでいます。