物事を選ぶ基準に、「太るか痩せるか」が入る人は意外に多いのではないでしょうか。
もし一度痩せても、次はその状態をキープしようとするため、太るか痩せるかは人生の永遠のテーマと考える人もいるようです。
男性でも女性でも、できることならきれいなプロポーションを保ちたいという願望はありますよね。
また、日常的にコーヒーを飲む人なら、コーヒーを飲むことで太るのか痩せるのかは当然気になるはず。
本記事では、コーヒーが太るのか痩せるのか、コーヒーの持つ効果やその飲み方についてお伝えしていきます。
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もくじ
コーヒーは太る?痩せる?
コーヒーは、正しく飲めば痩せる効果が期待できます。
しかしただ飲むだけでは、痩せる効果が得られないどころか逆に太ってしまう原因になることも。
そもそも、ひと口にコーヒーといってもドリップコーヒーやインスタントコーヒー、缶コーヒーなどその種類は多岐にわたります。
また人によってその飲み方も、飲むシチュエーションも多種多様。
思わぬところで太る原因を作っているかもしれないため、正しい知識を身に付けることが大切です。
まずは、コーヒーの持つ痩せる効果やメカニズムについてみていきましょう。
[関連]コーヒーとは?誕生の歴史や栽培過程、種類や健康効果について
コーヒーを飲むと痩せる効果が期待できる理由
コーヒーは単純にカロリーが低いため、ダイエットに向いた飲み物だと考える人は多いでしょう。
しかしそれだけではなく、コーヒーにはダイエットに嬉しい成分のカフェインやポリフェノールが多く含まれています。
それらの効果について、詳しくみていきましょう。
カフェインとポリフェノールには脂肪の分解・燃焼効果が期待できる
体脂肪を落とすためには脂肪を燃焼させる必要があり、脂肪燃焼は「分解→運搬→燃焼」という流れで行われます。
コーヒーに含まれるカフェインとポリフェノールには、この脂肪を分解・燃焼する働きがあると言われています。
また、ポリフェノールには脂肪の吸収を緩やかにしてくれる働きも。
カフェインとポリフェノールは、どのコーヒーを飲んでも摂取できます。
ただし、インスタントコーヒーや缶コーヒーに含まれるポリフェノールは、ドリップコーヒーと比べてやや少なめです。
カフェインには運動中の疲労感を軽減させる効果が期待できる
カフェインはエネルギー消費により代謝を上げる痩せ効果と、交感神経を活発にする効果を持っています。
交感神経が活発になることで運動中の疲労感が軽減され、長時間の運動が可能になります。
運動前にコーヒーを飲むことで脂肪は燃焼しやすくなり、高いパフォーマンスを発揮できるのでおすすめですよ。
時間としては、運動の30~60分前に飲むのが理想的。
これは飲んでから約30分後にカフェインの作用が働き始めるためです。
[関連]コーヒー1杯のカフェイン量はどのくらい?摂取量目安やメリット・デメリットも解説
コーヒーを飲んでも痩せずに太ってしまう原因
コーヒーには痩せる効果がある一方で、適切に摂取しないと太る原因になります。
ここからはコーヒーを飲んで太る原因について一つひとつ解説していきます。
コーヒーに含まれるカフェインを摂り過ぎて太る
カフェインは痩せる効果のある成分ですが、過剰な摂取には注意が必要です。
カフェインには、コルチゾールというストレスホルモンを増やす作用があります。
コルチゾールが増えると食欲を抑える働きのあるセロトニンが減り、その結果として食べ過ぎてしまうことに。
また、高すぎるコルチゾール値は代謝を遅らせます。代謝率が下がると、体脂肪の燃焼スピードはガクンと落ちてしまいます。
夜中に飲んで睡眠不足になり太る
就寝の6時間以内にカフェインを摂取すると、その覚醒作用で眠れなくなったり寝付きが悪くなったりします。
睡眠の質が落ちると、本来眠っている間に作られる成長ホルモンの分泌が減少します。
成長ホルモンには脂肪の燃焼効果があるため、飲む時間には気を付けたいところです。
[関連]夜のコーヒーはNG?メリット・デメリットと正しい飲み方について
コーヒーに砂糖やミルクを加えて太る
コーヒーの種類 | カロリー(コーヒー1杯:200gあたり) |
ブラックコーヒー | 約8kcal |
砂糖入りコーヒー(砂糖小さじ1杯:約5g) | 約28kcal |
ミルク入りコーヒー(ミルク大さじ1杯:約15g) | 約17kcal |
砂糖・ミルク入りコーヒー | 約37kcal |
ブラックコーヒーは苦くて飲めないという人は一定数います。
飲みやすくするために砂糖やミルクを加えますが、この砂糖やミルクが太る原因に。
ブラックコーヒーのまま飲むのであれば、カップ1杯で8kcalほど。カロリーはさほどありません。
ただし、砂糖やミルクを入れた場合には、入れた分だけカロリーが加算されます。
砂糖小さじ1杯、ミルク大さじを1杯入れた場合、元のカロリーのおよそ4.5倍の37kcalに。
ダイエット目的でコーヒーを飲む場合には、砂糖やミルクは入れず、ブラックで飲むようにしましょう。
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コーヒーと一緒にお菓子を食べて太る
苦みのきいたコーヒーには、甘いお菓子がとてもよく合います。
おやつタイムにコーヒーを飲みながら、ついついお菓子をつまんでしまう人は少なくないはず。
ブラックコーヒーのカロリーが低くても、お菓子を食べてしまってはカロリーや糖質の摂りすぎにつながります。
コーヒーと一緒にお菓子を食べる際には、その量に気を付けましょう。
スタバのフラペチーノなど、飲み物でも非常にハイカロリーなものも多くありますよ。
[関連]【2023年版】スタバのカロリー一覧表!全ドリンクを新作まで網羅
痩せる効果が期待できるコーヒーの飲み方
コーヒーをただ飲むだけでは、逆に太ってしまう可能性があることを説明しました。
ここからは、痩せる効果を損なわずにコーヒーを飲む方法について解説していきます。
コーヒーは1日あたり3杯までにする
世界保健機関(WHO)
2001(平成13)年に公表した「Healthy Eating during Pregnancy and Breastfeeding (BookletFor Mothers)2001」において、
「紅茶、ココア、コーラ飲料は、ほぼ同程度のカフェインを含み、コーヒーにはこれらの約2倍のカフェインが含まれている。
このため、カフェインの胎児への影響についてはまだ確定していないが、妊婦はコーヒーの摂取量を一日3~4杯までにすべき」
とされています。
英国食品基準庁(FSA)
2008(平成20)年に、妊婦のカフェイン摂取に関して新たな助言を公表しています。
妊婦がカフェインを摂り過ぎることにより、出生児が低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性があるとし、以前は300mgを上限とすることが望ましいとしていました。
しかし新たな助言においては、妊娠した女性に対して一日当たりのカフェイン摂取量を200mg(コーヒーをマグカップで2杯程度)に制限するよう求めています。
また高濃度のカフェインは自然流産を引き起こす可能性があることを示す証拠があるとしています。
カナダ保健省 (HC)
2010(平成22)年に、カフェイン摂取について注意喚起を行いました。主な内容は以下のとおりです。
少量のカフェイン摂取はほとんどのカナダ人にとって懸念はないが、過剰摂取は不眠症、頭痛、イライラ感、脱水症、緊張感を引き起こすため、特に子供や妊婦、授乳中の女性は注意すること。
健康な成人は最大400 mg/日(コーヒーをマグカップ(237 ml入り)で約3杯)までとする。
カフェインの影響がより大きい妊婦や授乳中、あるいは妊娠を予定している女性は最大300 mg/日(マグカップで約2杯)までとする。
子供はカフェインに対する感受性が高いため、4歳~6歳の子供は最大45mg/日、7歳~9歳の子供は最大62.5mg/日、10歳~12歳の子供は最大85mg/日(355ml入り缶コーラ1~2本に相当)までとする。
13歳以上の青少年については、データが不十分なため、確定した勧告は作成しなかったが、一日当たり2.5mg/kg体重以上のカフェインを摂取しないこと。
コーヒーの種類ごとに含まれるカフェイン量は異なりますが、その量はカップ1杯(200ml)に100~130mg程度。
このことから、1日に飲むのは3杯までにとどめておくのが無難でしょう。
アイスよりもホットで飲む
コーヒーを飲むときはアイスで飲むよりも、ホットコーヒーが適しています。
その理由は、温かいコーヒーを飲むことで代謝を上げることができるため。
またホットで飲むなら、カフェインやポリフェノールのダイエット効果が促進すると言われている、80℃前後のコーヒーがベストと言われています。
砂糖やミルクを入れずにブラックで飲む
砂糖やミルクはカロリーが高いため、ダイエット目的にコーヒーを飲むなら、必ずブラックで飲みましょう。
どうしてもブラックで飲めない人は、砂糖の代わりにハチミツを入れるのもおすすめ。
同量で比べるとハチミツは砂糖より25%もカロリーが低く、重さは2倍以上です。
同じ甘味を出そうとした場合、砂糖の半分程度を入れれば良いことから、カロリーを1/3程度に抑えることができます。
[関連]無糖コーヒー(ブラックコーヒー)のおすすめコーヒーランキング
食後30分以内に飲む
コーヒーを食後30分以内に飲むことで、直前に食べた食事の脂肪吸収を抑えてくれます。
時間が経過してしまってからではダイエット効果が半減してしまうため、食後30分以内に飲むかどうかが大きなポイントです。
また、コーヒーには消臭効果も期待されているため、お口直しと口臭予防としてもおすすめです。
寝起きにコーヒーを飲むのを避ける
コルチゾールの分泌が最も多い時間帯は、朝起きてから1~2時間程度と言われています。
この時間帯にコーヒーを飲んでしまうとコルチゾールが増え、食欲を抑える働きのあるセロトニンが減るため注意が必要。
朝にコーヒーを飲むときは、起きて1~2時間後から飲むようにしましょう。
[関連]朝コーヒーはダメ?メリット・デメリットや適切な飲み方について
夜中や寝る前にコーヒーを飲むのを避ける
個人差はありますが、カフェインの血中濃度(吸収され血液中に含まれる量)は摂取後30分~2時間程度で最大となり、半減期(効果が半分になる時間)は2~8時間と幅があります(子供や妊婦では、半減期がさらに延長します)。
カフェインと睡眠に関する研究は数多く行われており、習慣的にカフェインを摂取する人は、入眠困難などの不眠症状を抱える可能性が高く、過剰なカフェインの摂取は入眠潜時(寝つくまでにかかる時間)を延長させ、睡眠効率(ベッドで過ごした総時間のうち実際に眠れた時間の割合)を低下させるなど、睡眠の質を悪化させることが報告されています1)。
また、カフェインには利尿作用もあることから、尿意で頻回に目覚めてしまうことも睡眠の質を悪化させる原因となります。
参考文献:https://www.ncnp.go.jp/hospital/guide/sleep-column14.html
NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター 眠りと目覚めのコラム カフェインと睡眠
夕食後のカフェイン摂取は寝付きを悪くする
「睡眠薬代わりの寝酒」は、睡眠の質を悪くする
不快な音や光を防ぐ環境づくり、自分にあった寝具の工夫
参考文献:https://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/03/s0331-3.html
厚生労働省 健康づくりのための睡眠指針検討会報告書 健康づくりのための睡眠指針 ~快適な睡眠のための7箇条~ 第3項
カフェインと睡眠の研究は広く行われており、精神・神経系の研究センターや、厚生労働省による発表からも影響があることは一目瞭然。
寝る前にコーヒーを飲んで問題なく眠れる人も、実際には睡眠の質が下がっている可能性があります。
夕方以降にコーヒーを飲むのは避けた方が良いでしょう。
インスタントコーヒーよりドリップコーヒーがおすすめ
コーヒーを買うとき、そのお手軽さからインスタントコーヒーを選ぶ人は少なくないはず。
コーヒーブレイクを便利に時短してくれるインスタントコーヒーですが、ドリップコーヒーに比べてポリフェノール量が少ないです。
ダイエットを目的としているなら、より多くのポリフェノール摂取ができるドリップコーヒーを選ぶのが良いでしょう。
もちろん飲み過ぎには注意が必要です。
夜中や寝る前に飲みたい場合はカフェインレスコーヒーを
カフェインレスコーヒーは、デカフェコーヒーとも呼ばれ、カフェインを90%以上除去したコーヒーのこと。
わずかながらではありますが、カフェインが含まれます。
基本的には就寝6時間以内のコーヒーの摂取は避けるべきといえます。
寝る前にどうしても飲みたい場合のみ、カフェインレスコーヒーを飲むようにしましょう。
無理せずに痩せたい方はバターコーヒーもおすすめ
コーヒーにグラスフェッドバターとMCTオイルを加えて作るバターコーヒー。
グラスフェッドバターとは、牧草だけをエサにして飼育された牛の乳から作られたバターのことで、栄養価が高く健康面にも優れています。
このバターコーヒーを朝食代わりに飲むことで、ダイエット効果やアンチエイジングなど、体質改善の効果が期待できます。
バターコーヒーは腹持ちがよく、他のものを食べなくなったことで結果として自然にダイエットできたという人が多いようです。
何かをガマンして痩せるダイエットが苦手な人には、バターコーヒーが本当におすすめです!
[関連]FUYUMIN(フユミン)MCTバターコーヒーの口コミ評価と感想レビュー!
バターコーヒーの作り方
用意するもの
作り方
- インスタントまたはドリップでホットコーヒーを作る。
- ホットコーヒーに、グラスフェッドバターとMCTオイルを入れる
- ブレンダーかミキサーでよく混ぜる
バターコーヒーを作ときは必ず、ブラックコーヒー、グラスフェッドバター、MCTオイルのみを使用しましょう。
砂糖やミルクを加えてしまうと糖質制限にならず、血糖値が急上昇して脂肪がつきやすくなる可能性もあります。
またまろやかな飲み口にするためにも、ブレンダーやミキサーでしっかりかき混ぜることが大切です。
コーヒーを正しく飲めば痩せる効果もある
飲み方や飲むタイミングにさえ気を付ければ、コーヒーには痩せる効果が期待できます。
節度を守って適切に飲むことで、ダイエット効果以外にも健康面や美容面に様々な恩恵を得られますよ。
その一方で、コーヒーを飲みすぎると太る以外にも様々な悪影響があるのは、十分に注意したいところです。
飲み方ひとつで毒にも薬にもなり得るコーヒー。上手に生活に取り込んで、コーヒーを楽しみましょう!
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この記事を書いた人
編集部ライター
365日欠かさずコーヒーを飲んで過ごす編集部ライター。幼少から叔母の経営する喫茶店でよくコーヒーを飲んでいた。30歳を目前にしてようやくブラックコーヒーに目覚める。主に集中したいときにコーヒーを飲むが、休日に頭を空っぽにして飲むコーヒーこそ至高と考えている。