コンビニや自動販売機などでもよく見かける甘いコーヒー飲料。ちょっとした休憩時や、リラックスタイムのお供についつい手にとってしまったり。
普段から何気なく飲んでいる人や、砂糖の量を考えて意識的に微糖や低糖のコーヒーを選んでいるという人もいるでしょう。
そんな甘いコーヒー飲料ですが、微糖や低糖の商品を含め、実はかなり多くの糖分を含むものがあります。
中には1本で1日の糖分摂取量目安に到達するようなものもあり、常飲には注意が必要です。
本記事では、微糖や低糖などの表示や糖類が体に与える影響について詳しく解説しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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もくじ
コーヒーの微糖と低糖の基準に違いはない
コーヒー飲料や清涼飲料水に表記される微糖と低糖ですが、実は同じものです。
厳密に言うと100mlに含まれる糖類の量に基準があり、その基準値を満たしたものであれば「微糖、低糖のどちらを表記しても良い」とされています。
ただ、メーカーによってはこれをさらに細かく区別していることもあります。これらを詳しく見ていきましょう。
微糖と低糖の糖類量はメーカーごとに基準が異なる
同じメーカーから微糖と低糖の両方が販売されているケースがあります。
基準を満たしていればどちらを表記しても問題ありませんが、この場合にはメーカーごとの裁量で基準が決定しています。
AGFの基準は糖類「75%減が微糖」、「60%減が低糖」
ボトルコーヒーのブレンディシリーズでおなじみAGF社(味の素ゼネラルフーヅ株式会社)では、ECサイトの商品ページで明確な指標を示していました。
微糖と低糖の違いについて普段から意識している人は多くないと思いますが、15%の差は数値としてかなり大きいです。
ECサイトの商品レビューでも、甘さの差を確かに実感できるという意見がありました。
UCCの基準は「微糖の方が低糖よりやや甘い傾向にあるが、具体的な数値は商品ごと」
UCC社は明確な指標の発信を確認できなかったため、商品単位での比較をいたしました。
比較した商品は4種類で具体的な数値は以下の通り。
商品名/商品タイプ | 100mlあたりの炭水化物量 |
---|---|
ブレンドコーヒー / 微糖 | 2.4g(糖類1.8g) |
THE COFFEE 深煎り微糖 / 微糖 | 3.3g(糖類2.3g) |
職人の珈琲 / 低糖(カロリーオフ) | 1.4g(糖類1.0g) |
こだわりブレンド / 低糖 | 2.8g(糖類2.4g) |
職人のコーヒーは微糖商品2種類と比較して糖類が少なかったものの、こだわりブレンドでは微糖商品の間の数値となりました。
ただし、もっとも糖類の少なかった職人のコーヒーにはカロリーオフの表記があります。
原材料名を確認してみると「コーヒー/砂糖/甘味料」の記載があり、人工甘味料が入っていることが確認できました。
砂糖よりも強い甘みを持つ人工甘味料は、少量でも十分な甘さを出せるのが特徴。
微糖と低糖で商品ごとに100mlあたりの糖類量に多少の差はあっても、甘さ自体はほとんど変わらないかもしれません。
UCC社は、「微糖の方が低糖よりやや甘い傾向にあるが、糖類量は商品ごと」のため、気になる場合は成分表を確認しましょう。
「甘さ控えめ」表記に明確な基準はない
甘さについての表示には、他に「甘さひかえめ」というようなものもあります。
味覚に関する表示は栄養表示に該当しないため、法律の規定はなく、メーカーが自由に表記して良いということになっています。
気持ちの表現や感覚という意味合いになり、糖類控えめという意味ではないので誤解しないようにしましょう。
コーヒーの微糖・低糖・無糖の糖類量を比較
普段から糖分を気にしている人なら、飲料に表記される「微糖、低糖、無糖」を目にしているかと思います。
これは強調表示といい、食品衛生法の栄養成分表示において規定されているものです。
具体的な数値について、ひとつずつ見ていきましょう。
無糖は100mlあたりの糖類が0.5g未満
100mlあたりに含まれる糖類が0.5g未満の飲料は無糖として表記できます。
つまり、これは無糖だと思っていても、実は糖分を摂取している可能性があるということです。
飲料を口にしたときに、「無糖なのに甘くて不思議だな」と思った経験のある人は、からくりが分かりスッキリされたのではないでしょうか。
ダイエットなどで糖質制限をしていて糖類の量が気になる場合は、製品に記載される成分表示の欄を確認しましょう。
詳しくは後述していますが、成分表示欄における炭水化物、糖類の量を見れば判断が可能です。
微糖・低糖は100mlあたりの糖類が2.5g未満
100mlあたりに含まれる糖類が2.5g未満であれば、微糖や低糖として表記できます。
前述したように微糖・低糖の表記はメーカーの裁量によって決まるので、糖類量が気になる場合は商品の成分表を確認しましょう。
いずれにしても大きな差があるわけではありませんので、微糖と低糖に関しては深く気にする必要もないでしょう。
1日における糖分摂取量の目安
1日における糖分摂取量の目安について、食品安全委員会は世界保健機関(WHO)の基準値を紹介しています。
新ガイドラインでは、成人及び児童の1日当たり遊離糖類摂取量を、エネルギー総摂取量の10%未満に減らすよう勧めている。
また5%まで減らして、1日25g(ティースプーン6杯分)程度に抑えるなら、更に健康効果は増大するという。
遊離糖類摂取量をエネルギー総摂取量の10%未満に抑えるなら、過体重・肥満・う歯(虫歯)のリスクを減らせる明確な証拠がある。
スティックシュガーは1本で3gのため、糖分は1日に8本程度のスティックシュガーに抑えるべきであると覚えておきましょう。
糖分を摂取することになるケースとして、コーヒーに使った砂糖以外でも考えられます。
その他の飲み物にも含まれていることはありますし、食べ物から摂取するケースも考えて、1日の上限を考えると良いです。
コーヒー飲料の微糖・低糖商品を比較
2020年4月より、食品表示制度が完全施行となったことで栄養成分表示が義務化。
販売されるすべての食品が表示対象のため、購入前に栄養成分表示を確認すれば糖質量の多いものを回避できますよ。
糖質量を確認する場合は、栄養成分表示の糖質、もしくは炭水化物の量を確認します。
炭水化物とは食物繊維と糖質を合わせたもののため、糖質単体で記載のないものは炭水化物の量で判断しましょう。
前置きが少し長くなりましたが、人気のコーヒー飲料に含まれる糖質量は以下のとおりです。
▼人気コーヒー飲料の商品別糖質量(炭水化物量)
商品名 | 炭水化物量 100mlあたり | 容量 | 炭水化物量 製品1本あたり |
---|---|---|---|
BOSS/クラフトボス ラテ | 5.1g | 500ml | 25.5g |
BOSS/クラフトボス 微糖 | 3.1g | 500ml | 15.5g |
BOSS/ボス カフェオレ | 8.3g | 185ml | 15.4g |
ジョージア/エメラルドマウンテンブレンド | 6.9g | 185ml | 12.8g |
ジョージア/ご褒美カフェオレ | 8.9g | 500ml | 44.5g |
ジョージア/マックスコーヒーペットボトル | 9.8g | 500ml | 49.0g |
ジョージアカフェ/ボトルコーヒー 甘さひかえめ | 0.6g | 950ml | 5.7g |
アサヒ飲料/ワンダ 金の微糖 | 3.1g | 185ml | 5.7g |
アサヒ飲料/ドトール カフェ・オ・レ | 7.2g | 480ml | 34.6g |
UCC/COLD BREW LATTE | 2.6g | 500ml | 13.0g |
UCC/ブレンドコーヒー 微糖 | 2.4g | 185ml | 4.4g |
UCC/職人の珈琲 低糖 | 1.4g | 900ml | 12.6g |
ネスカフェエクセラ/ボトルコーヒー 甘さひかえめ | 1.4g | 900ml | 12.6g |
タリーズコーヒー/Smooth 甘くないラテ コーヒーとミルク | 0.9g | 500ml | 4.5g |
ポッカ/ポッカコーヒーオリジナル | 8.1g | 190ml | 15.4g |
成城石井/コールドブリューコーヒー 微糖 | 2.9g | 250ml | 7.3g |
雪印コーヒー | 8.6g | 500ml | 43.0g |
1本でWHOの推奨する1日における糖分摂取量目安の2倍近いものもあり、甘いコーヒー飲料はかなり糖質量が多い飲み物であると言えるでしょう。
また、全体的に見て乳製品の入ったカフェオレなどは、より含まれる糖質量が高くなる傾向にあるため注意が必要です。
糖分を過剰摂取することで発生するデメリット
肥満になるリスク
糖分の過剰摂取によるもっとも代表的なデメリットとして肥満(※1)になるリスクがあげられます。
別に体型を特段問題視していないという人もいるかもしれません。
しかし、肥満状態では脂質異常症や糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクが2倍以上になるという報告があります。
健康面から糖分の過剰摂取には気を配るべきでしょう。
※1 体重(kg)÷身長(m)の2乗で算出される数値をBMIと呼び、この数値は肥満や低体重の指標となります。
日本肥学会の定めた基準では、「18.5未満を低体重」、「18.5以上25未満を普通体重」、「25以上を肥満」としています。
例:170cm/60kgの場合 → 60 ÷(1.7×1.7)=20.76 (18.5以上25未満のため、普通体重)
[関連]コーヒーを飲むと太る?痩せる?コーヒーの効果と飲み方のコツを解説!
虫歯になるリスク
甘いものを摂りすぎると虫歯になると子供の頃から聞かされた人も多いのではないでしょうか。
虫歯は食品に含まれる糖質、口の中に存在する虫歯菌、歯の周りに酸が停滞する時間、歯と唾液の質などの要素が重なって起こるものです。
微糖や低糖でも、虫歯の原因の1つとなる糖質量はたっぷりと含まれています。
気軽に飲めるコーヒー飲料だからこそ、その飲む本数には気を付けたいものです。
糖尿病を誘発する清涼飲料水ケトーシス(ペットボトル症候群)になるリスク
清涼飲料水に含まれる糖分の摂りすぎによって引き起こされる病態を、清涼飲料水ケトーシスやペットボトル症候群と呼びます。
糖分を多く含んだ清涼飲料水を大量に飲み続けることで血糖値が上昇し、インスリンの作用不足が引き起こされます。
軽度であれば倦怠感やおう吐などの症状で済みますが、重度の場合には意識障害などを引き起こす可能性があるので注意が必要です。
清涼飲料水ケトーシスは中高年だけでなく、子供も同様に注意が必要だとされています。
ブラックコーヒーを苦手として、甘いカフェオレやコーヒー牛乳を日常的に飲む子供も少なくないでしょう。
お子さんのいる家庭では、親が適切にシュガーコントロールしてあげることが大切です。
気分の浮き沈みなどのリスク
近年の研究で、糖分の過剰摂取と気分障害(うつ病や不安障害など)の因果関係がある、と分析で明らかになってきています。
ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの研究チームの報告では、「糖質量の多い食品が、気分障害に影響する因子の持つリスクを決定的にする可能性がある」としています。
気分が落ち込みやすいときは、糖分の摂取を控えめにすることで良い影響があるかもしれません。
老化が加速するリスク
食べ物に含まれる糖質は、余分に摂ることでたんぱく質と結びつき、細胞を劣化させます。
この現象を糖化と言いますが、糖化はアルツハイマーや骨粗しょう症の原因になるとも言われています。
糖化が皮膚で起こると、肌のシワやたるみ、シミの原因になるようです。
お肌の調子が気になるという人は、意識して糖分の摂取量を減らしてみてはいかがでしょうか。
空腹感が増すリスク
空腹を感じるメカニズムの1つとして、急激な血糖値の上昇と低下によるものがあります。
糖質を多く含んだ食品を摂取すると、体内で血糖値が急上昇し、上がりすぎた血糖値を抑えるためにインスリンというホルモンが大量に分泌されます。
インスリンの働きで血糖値が急低下すると体は低血糖状態になりますが、低血糖状態とは生物にとって危険信号。
脳は、”すぐにエネルギーを摂る(食べる)必要がある”という指令を出しますが、これがつらい空腹感の正体です。
お腹が減りやすいなと感じている人は、飲み物を無糖のものに変えるだけでつらい空腹感から開放されるかもしれません。
糖分を適切に摂ることで得られるメリット
疲労が回復する
食料品から摂取した糖質類は、体内の消化酵素により細かく分解・消化され、最終的にブドウ糖になります。
ブドウ糖は体のエネルギー源としてもっとも多く利用される栄養素であり、もっとも即効性に優れた栄養素です。
ブドウ糖が不足すると、「エネルギー不足によって思考能力が低下する、体が疲労を感じる」などの症状が。
疲労を感じたときには、素早くエネルギーになる糖質を適切に摂取することが大切です。
集中力を向上させる
体内の臓器は、ブドウ糖以外にも脂肪やたんぱく質をエネルギー源として利用しています。
しかし、脳はブドウ糖以外をエネルギー源として活用することができません。
仕事中や勉強中に、お腹が空いているわけでもないのに甘いものが欲しくなることがあるのはこのためです。
脳にとって唯一のエネルギー源となる糖質は、適切に補給すれば集中力を向上させ、仕事や勉強の効率をアップさせてくれますよ。
ただし、糖質を急激に摂取すると体は低血糖状態になり、空腹や眠気を引き起こす原因になるので注意が必要です。
微糖・低糖飲料を選びがちな人は、ブラックコーヒーでコントロール
微糖や低糖の飲料には多くの糖質が含まれているため、飲み過ぎには注意が必要です。
普段から甘いコーヒーを摂る習慣のある人は、そのうちの何回かをブラックコーヒーやドリップコーヒーにするのが良いでしょう。
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甘みを追加するならハチミツがおすすめ
同じ甘みを出そうとした場合、ハチミツは砂糖の半分程度の量で良く、カロリーも1/3程度に抑えられますよ。
糖分が体に与える影響について考えると、自然とシュガーコントロールをしようという意識が生まれます。
糖質類と上手に付き合って、より健康的に、より良いコーヒーライフを楽しみたいものですね。
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この記事を書いた人
編集部ライター
365日欠かさずコーヒーを飲んで過ごす編集部ライター。幼少から叔母の経営する喫茶店でよくコーヒーを飲んでいた。30歳を目前にしてようやくブラックコーヒーに目覚める。主に集中したいときにコーヒーを飲むが、休日に頭を空っぽにして飲むコーヒーこそ至高と考えている。