「リストレット」というエスプレッソを知っていますか?実は、エスプレッソは抽出の仕方で、異なる味わいが楽しめます。
今回の記事では、そんなリストレットの特徴や味わい、作り方を紹介していきますね。
おすすめの飲み方についてもいくつか紹介するので、自分のお気に入りの飲み方を見つけてみてください。
この記事を監修した人
JCQA認定コーヒーインストラクター、バリスタ
スターバックスで働いたのがきっかけで、コーヒーの楽しさを知りました。在籍当時はブラックエプロンを取得。その後、いくつかの個人店でバリスタをしています。
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もくじ
リストレットとは通常の半分のお湯で抽出するエスプレッソのこと
イタリアではエスプレッソをショットで飲むことが多く、日本のようにミルクで割って飲む機会は少ないです。
そのため、エスプレッソにもいくつかの種類があります。
リストレットとは、エスプレッソのお湯の量を半分にした飲み物のことです。
豆の量は通常のエスプレッソと同じで、エスプレッソの半量のお湯で抽出します。
そのため、エスプレッソよりも濃い味わいを楽しめますよ。
[関連]【専門家監修】エスプレッソの正しい飲み方とは?本場イタリアの味わい方をご紹介
リストレットとエスプレッソの違いはお湯の量
リストレットとエスプレッソの違いは、お湯の量だけです。
リストレットは、日本語では「限定された」という意味があります。
エスプレッソの半分の量しか抽出しないことから、こうした名前がつけられています。
リストレットとは逆に、お湯の量を増やすのを「ルンゴ」と呼ぶ
リストレットととは反対に、エスプレッソよりもお湯の量を増やした飲み物もあります。それがルンゴです。
ルンゴは、エスプレッソの2倍の量のお湯で抽出します。お湯の量が増えるため、コーヒーの味わいは薄くなります。
またルンゴは日本語で「長い」という意味があり、通常のエスプレッソを20秒~30秒で抽出するのに対して、ルンゴは1分程かけて抽出。
「お湯の量が増える=抽出時間が長くなる」ことから来ていると考えられます。
エスプレッソだと濃すぎると感じる方は、ルンゴで飲んでみるといいかもしれません。
ただし、コーヒーの味わいは薄くなりますが、抽出時間の長さから苦味が出やすいです。
苦味が苦手な方は、ルンゴよりもリストレットの方がよいでしょう。
[関連]ルンゴとは?エスプレッソやアメリカーノとの違いと作り方を解説
リストレットの特徴
ここからは、リストレットの特徴についてご紹介していきます。
リストレットを飲んでみたい!実際どういう飲み物なの?と思っている方も、特徴を知って美味しく飲みましょう。
とても濃く濃厚なエスプレッソ
リストレットは、エスプレッソと同じ豆の量で、お湯だけを半量にして抽出します。
お湯の量が少ないので、エスプレッソよりもコーヒーのコクや味を強く感じられるでしょう。
ひとことで言うならば「美味しいところだけをギュッと抽出した濃厚でリッチなエスプレッソ」です。
またエスプレッソの濃厚さとは対照的に、カフェイン量が少ない点も特徴。抽出時間が短いので抽出されるコーヒー成分が少ないためです。
普通のエスプレッソよりも、濃厚でコクのある味を感じたい方に好まれています。
[関連]コーヒー1杯のカフェイン量はどのくらい?摂取量目安やメリット・デメリットも解説
抽出量がとても少ない
エスプレッソを作る際のお湯の量は、基本的には30ml程度です。
リストレットはエスプレッソの約半量のお湯しか入れないため、15~20mlのお湯で抽出します。
ドリップコーヒーに慣れている日本人にとっては、エスプレッソワンショットでも物足りなく感じますよね。
リストレットはそれよりも少ないため、一口で飲める量です。
初めてリストレットのショットを頼んだ人は、その量の少なさに驚いてしまうでしょう。
アメリカーノやロングブラックを作るのに適している
リストレットは濃厚なエスプレッソの味が楽しめるため、アメリカーノやロングブラックを作るのに適しています。
アメリカーノとロングブラックは、どちらもエスプレッソにお湯を加えた飲み物です。
ロングブラックの作り方は、100~120mlのお湯を入れたカップに、リストレットのダブルショットを加えます。
お湯にリストレットを入れることで、クレマが綺麗に出るため、風味や香りを強く楽しめるでしょう。
アメリカーノはロングブラックとは反対に、リストレットを入れたカップに、後からお湯を注ぎます。
お湯の量はリストレットの量の3~5倍入れるのが基本なので、ロングブラックよりも薄くなります。
[関連]アメリカーノとは?アメリカンコーヒーやエスプレッソとの違いと作り方
リストレットの味わい
リストレットは、とても濃厚な味わいが楽しめます。
濃厚ではありますが、エスプレッソよりも苦味や酸味が少ないのが特徴です。
なぜなら、エスプレッソは抽出の後半に苦味や雑味が出るからです。
リストレットは、通常のエスプレッソの前半部分の抽出で終わるので、嫌な雑味や苦味が入る前に抽出がが終わります。
エスプレッソのワンショットを頼むよりも、リストレットのダブルショットを頼んだ方がコーヒー本来の味を楽しめるでしょう。
コーヒーの苦味が苦手な方におすすめです。
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リストレットの作り方
ここからは自宅でもリストレットを楽しめるように、作り方をご紹介します。
リストレットを作るには「エスプレッソマシン」が必要
リストレットを作るには、エスプレッソマシンが必要です。
エスプレッソマシンは値段が高いイメージがありますが、家庭用のものならば1万円台で購入できるものもたくさんあります。
エスプレッソマシンを持っていない方は、この機会に購入してみるのもいいですね。
お湯の量を15~20mlで抽出するだけ
リストレットの作り方は、とても簡単。エスプレッソ豆7~8gを入れ、15~20mlのお湯で抽出するだけです。
エスプレッソマシンによって操作方法は異なりますが、お湯の量を設定できるものならば、15~20mlに設定しましょう。
エスプレッソの規定量から変更できない場合は、エスプレッソの半量を入れたらカップを外してください。
そのままエスプレッソが抽出され続けますが、そのまま流してしまいましょう。
後半部分は苦味が強いので、残りのエスプレッソだけを飲むのはおすすめしません。
さらにもうひとつ注意点として、短時間で抽出する必要があります。目安は10~15秒です。
リストレットなのに抽出時間が長すぎてしまうと、とても濃くなり雑味も感じてしまいます。
もしその場合は粉の挽き目を少し粗くしましょう。
[関連]【専門家監修】エスプレッソマシンの使い方は?美味しい淹れ方とお手入れ方法
リストレットのおすすめの飲み方
まずはストレートで飲んでみる
リストレットを初めて飲む時は、まずはストレートで飲んでみてください。
濃厚なエスプレッソの味わいが、ダイレクトに感じられます。
通常のエスプレッソとの違いを楽しんでくださいね。
飲み比べてみると、リストレットの濃厚な味わいがより強く感じられるでしょう。
エスプレッソとリストレット、どちらが自分好みの味か確かめてみてください。
本場イタリアでは砂糖をたっぷり入れて飲む
エスプレッソの本場イタリアでは、ティースプーン山盛り一杯の砂糖を溶かして飲むのが主流です。
砂糖の量には特別決まりはないので、自分が一番美味しく飲める量を見つけてみてください。
リストレットに砂糖を加えると、ストレートの時には味わえないビターチョコレートのようなコクと甘みが感じられます。
砂糖を加えるときのポイントはかき混ぜすぎないこと。風味や香りが飛びやすくなってしまうので、美味しく楽しむためには少し注意が必要です。
一口でくいっと飲むため、コーヒーの風味と砂糖の甘さを同時に感じられるでしょう。
普段はあまり砂糖を入れない方も、ぜひ一度試してみてください。
リストレット自体が濃厚なコーヒーの味わいを感じられるため、甘すぎることにはなりません。
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少量のミルクでまろやかに楽しむ
少量のミルクを入れると、口当たりの良いまろやかな味が楽しめます。
普段からカフェラテやカフェオレを飲んでいる方におすすめです。
ミルクの量はリストレットと同じくらいか、それ以下になるようにしてください。
入れ過ぎると、せっかくのリストレットの味わいが薄くなってしまいます。
少しだけミルクを加えることで、リストレットのコクと味わいを楽しみながら、ミルクで甘みを引き立てられます。
ミルクを生クリームに変えると、少量でもより甘みを感じられますよ。
豆乳やアーモンドミルクに変えてみると、また違った味わいが楽しめるでしょう。バリエーション豊かに、アレンジを楽しめますね。
スタバでもリストレットが楽しめる
自宅にエスプレッソマシンがない方は、スタバでも楽しめるので安心してください。
スタバでは、エスプレッソショットが入っている飲み物はすべて、無料でリストレットに変えられます。
さらに、プラス55円を払えばリストレットショットを追加できます。
いつも飲んでいるラテを、濃厚な味わいに変えられますね。
まずはスターバックスラテで味わいの違いを感じてから、他のメニューに挑戦するのがおすすめです。
リストレットに変えてしまったら、もう元のエスプレッソには戻れないかもしれませんね。
[関連]スタバのマイボトル・マイタンブラーとは?お得な割引と使い方を解説!
リストレットなら苦味の強弱を調整できる
リストレットは、エスプレッソ独特の苦味部分がないため、豆本来のコクと香りを味わえます。
コーヒーの苦味が苦手で、普段から砂糖やミルクで甘さを加えている方は、リストレットに変えてみてはいかがでしょうか?
苦味を抑えながら、コーヒーの味わいが楽しめます。
普段カフェラテに砂糖を入れていた方も、砂糖なしで飲めるようになるかもしれません。
自宅で味わえる方はいろんな飲み方に挑戦してみてください。
スタバ好きな方は、ぜひリストレットショットに変更して、いつもと違うエスプレッソのコクを楽しんでくださいね。
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この記事を監修した人
JCQA認定コーヒーインストラクター、バリスタ
過去にバリスタチャンピオンシップ出場経験があり、エスプレッソやコーヒーの更なる魅力に取り憑かれ、バリスタとして「誰かの心に残るコーヒーを提供できる人でありたい」そんな想いで現在もコーヒーを淹れています。
この記事を書いた人
フリーライター
学生時代からカフェが大好きで、カフェ巡りを趣味に。甘いカフェラテしか飲めなかった私ですが、ステイホームを機に美味しいコーヒーを追求するようになりました。今では、ハンドドリップにハマり、カフェに足を運ぶよりも家で美味しいコーヒーを淹れることにハマっています。コーヒーは奥深くて、美味しい淹れ方を探究するうちに新たな知識が得られて、色々な挑戦がしたくなります!