コーヒーの特徴と淹れ方

ニカラグアコーヒーの特徴や美味しい淹れ方、等級や歴史を解説!【専門家監修】

ニカラグアコーヒーの特徴や美味しい淹れ方、等級や歴史を解説!

みなさんはおいしいコーヒーの産地といえばどこを思い浮かべるでしょうか。

ブラジルやコロンビアを思い浮かべる方が多いと思いますが、実はニカラグアはコーヒーの栽培にとって適した土壌と気候に恵まれています。

豊富な味わいを併せ持ち、さらに最高ランクのコーヒー豆として高値で取引されるスペシャルティコーヒーの輩出地としても今注目を集めているニカラグアのコーヒーの魅力についてご紹介します。

この記事を監修した人

okada

岡田 滉平

SCAJ認定コーヒーマイスター/SFCA認定コーヒーソムリエ/JCQA認定コーヒーインストラクター3級/日本創芸学院認定コーヒーコーディネーター

はじめまして、バリスタの岡田です。現在は、カフェでバリスタをしながら、自分のブランド「DREAMERS COFFEE」を運営し、イベントへ出店したり、オーダーメイドのブレンド豆をEC販売したりしています。

この記事を書いた人

ma-you

ma-you

カフェ店員/フリーライター

現在カフェでお仕事をしながら、ライティングのお仕事もさせていただいています。
コーヒーが数年前までは全く飲めなかった私ですが、今ではコーヒーが大好きで日常になくてはならない存在になりました。

必ずチェックしておきたい
厳選おすすめコーヒーBEST3!

  • coffeecarrot_shop_img01 珈琲きゃろっと
    おすすめ度
    実際に買って飲んでみてこそわかる、美味しさと品質の高さは全コーヒー好きに伝えたい。
  • rokumeicoffee_shop_img01 ロクメイコーヒー
    おすすめ度
    日本チャンピオン有する奈良の有名店。全てがスペシャルティコーヒーである、という凄さ。
  • postcoffee_shop_img01 PostCoffee(ポストコーヒー)
    おすすめ度
    年間200種類以上の豆から、無料のコーヒー診断で自分のあったコーヒーを提案してくれる。

もっと見たい方はコチラ

当サイトにはPRが含まれています。また、掲載する広告から商品を購入すると、売上の一部が当サイトに還元されます。

ひつじの珈琲タイムのLINE公式アカウントがオープンしました!

コーヒータイムを彩るおすすめのコーヒー豆やアイテム、コーヒーの役立つ知識などについてご紹介しています。

LINE公式アカウントとお友だちになってくれた方限定で、特別プレゼント企画も準備中!

ぜひとも友だち登録してみてください♪

 

▼ひつじの珈琲タイムのオリジナル珈琲豆の販売を開始しました!

 

ニカラグアコーヒーとは

ニカラグア

まずニカラグアについてご紹介しましょう。中央アメリカの中部にある共和国で首都はマナグアです。

北はホンジュラス、南はコスタリカに国境を接しています。また東はカリブ海、南西は太平洋という海に囲まれた国です。

国土の南西部には中米最大のニカラグア湖があります。国土は日本の3分の1ほどありますが、人口は600万人と千葉県の人口ほどで多くはありません。

国の中心部にある火山を中心として栽培される

volcano_005

コーヒーの栽培が行われているのは、ニカラグア中部にあるモモトンボ火山を主にする山岳地帯です。

面積は日本の3分の1程度ですが、ミネラルが豊富とされる火山性の栄養満点な土壌に恵まれています。

この土からの栄養もコーヒーの品質にいい影響を与えているといえるでしょう。

ヒノテガやマタガルパ産のコーヒーが高品質と言われていますが、近年国際品評会でヌエバ・セゴビア産のコーヒーも高い評価を得ておりスペシャルティコーヒーの産地として注目を集めています。

[関連]スペシャルティコーヒーのおすすめランキング!

雨季乾季がある熱帯気候で雨量が安定している

モンスーン 降水量

ニカラグアは熱帯性気候の国ですが、平均気温は24度という温暖な気候です。

雨季と乾季が分かれており適度な降水量が確保できるなどコーヒー栽培にとって最適な条件が揃っている国といえます。

コーヒーの実の収穫は10月から3月にかけて行われています。

[関連]ニカラグア産コーヒーの人気おすすめランキング

ニカラグアコーヒーの特徴と味わい

ほどよい苦味とチョコのような甘み

フルーティでフレッシュな香りと蜂蜜やチョコのような甘み

ニカラグアのコーヒーの特徴のひとつとして、口当たりのやわらかいまろやかな甘さが挙げられます。

チョコレートやバニラを彷彿させる甘さとともに、ほんのりと後味に残る苦みもありますが飲みやすいのが特徴です。

全体的にバランスの優れたコーヒーといえるでしょう。

[関連]まろやかな味わいのおすすめコーヒーランキング

[関連]甘みが美味しいコーヒーの人気おすすめランキング

シトラスやベリーのようなフルーツ系の香り

citrus_011

甘みや苦みのバランスのとれた風味の一方、香りはシトラスやベリーのようなさわやかさも感じられます。

飲んだあとにすっと鼻に抜けるような柑橘系の香りは、すっきりとした嫌みのない酸味を印象づけます。

とてもさわやかな味わいなのが特徴ですね。

[関連]フルーティーで華やかな香りのコーヒー人気おすすめランキング

[関連]酸味が強いコーヒーのおすすめランキング

品種が豊富で様々な味わいを楽しめる

品種特徴
カトゥーラ収穫量が多く豊かな風味
ブルボン栽培が難しく小粒で濃厚なコクと風味
マラゴジッペ蜂蜜やチョコレートのような個性的な甘み
パカマラ大粒で爽やかな酸味とまろやかな甘さ
ジャバニカ特徴的な甘みとやわらかな苦味

ニカラグアで栽培されているコーヒーの品種は種類が豊富なことでも知られています。

品種ごとにより風味が変わり様々な味わいが楽しめるので、コーヒーにも個性が出やすいです。

[関連]【専門家監修】コーヒー豆にはどんな品種がある?3大原種と産地の違い

カトゥーラ、ジャバニカは良質な苦味や甘みを感じられる

コーヒー豆

小粒で甘い香りが特徴なのがカトゥーラ。ブルボンの突然変異種で、1930年代にブラジルで発見されました。

標高が高いほど上質な味わいになり、良質な酸味と苦みを併せ持ちます。

また希少で味わいの良さから注目を集めているのがジャバニカです。オランダ人がジャワ島に持ち込み、のちにニカラグアへ伝わったエチオピアが起源の品種です。

特徴的な甘みと柔らかな苦みで、クリーミーさも感じられる華やかな味わいです。

[関連]カトゥーラ種とは?コーヒー品種の特徴と味わい、歴史について

[関連]【専門家監修】ブルボン種とは?コーヒー品種の特徴と味わい、歴史について

ブルボン、マラゴジッペ、パカマラは甘みが特徴

カルディのツッカーノブルボン

アラビカ種の代表的な品種であるブルボンは、霜害や病害虫への耐性が低く栽培が難しいことでも知られています。濃厚なコクとまろやかな甘みが特徴です。

またティピカの変異種であるマラゴジッペは1870年にブラジルで発見された品種です。

飲み口のバランスがよく、はちみつチョコレートのような個性的な甘みを感じることができます。

パカマラはパーカスとマラゴジッペの人工交配品種です。さわやかな酸味とまろやかな甘みが特徴で、標高が高くなるほど甘みが強くでます。

▼ニカラグアコーヒーの味わい

tastechart_nicaragua

[関連]アラビカ種コーヒー豆の人気おすすめランキング

[関連]パカマラ種とは?コーヒー品種の特徴と味わい、歴史について

ひつじの珈琲タイムのLINE公式アカウントがオープンしました!

コーヒータイムを彩るおすすめのコーヒー豆やアイテム、コーヒーの役立つ知識などについてご紹介しています。

LINE公式アカウントとお友だちになってくれた方限定で、特別プレゼント企画も準備中!

ぜひとも友だち登録してみてください♪

 

▼ひつじの珈琲タイムのオリジナル珈琲豆の販売を開始しました!

 

ニカラグアコーヒーの等級

等級略称標高
ストリクトリーハイグロウンSHG1,500m~
ハイグロウンHG1,300m~1,500m
ミディアムグロウンMG1,000m~1,300m
ローグロウンLG~1,000m

コーヒー豆の等級は、国ごとに独自の基準で等級分けされ、名称が定められています。

ニカラグアは栽培される標高によって等級が分けられます。標高によってグレーディングを実施しているのは他にもグァテマラがありますが、国ごとに標高の基準はそれぞれです。

標高が高ければ高いほどミネラルなどの栄養素が豊富なコーヒー豆になるため、一般的に標高が高いほどグレードも高くなります。

[関連]コーヒー豆の等級(グレード)を生産国別に詳しく解説!

ニカラグアコーヒーの歴史

1850年代からコーヒー栽培がスタート

小規模農園

ニカラグアのコーヒーの歴史は苦しい植民地時代を経た、1850年代から始まります。

日本でいうと、黒船来航や安政の大獄が起こった時期です。およそ約20年経った1870年には急成長を遂げます。

コーヒープランテーションの建設に関しての奨励を行い、補助金の支給を行ったことで、国の経済を支える主要輸出物にまで発展したのです。

1992年にはニカラグア最大の農作物となった

農作物

紛争や国内情勢の不安定、また自然災害などで発展に時間を要しましたが、政府の施策もあり1992年にはニカラグア最大の農作物になりました。

9割以上が小規模農園で、ニカラグア国内のコーヒー農家は45,000以上ともいわれています。

現在では生産量は約140トンともいわれ、生産されたコーヒーの多くはヨーロッパへ輸出されています。米国よりも欧州市場で高値がつくためです。

インフラがとても弱くコーヒー産業の発展が妨げられている

field_013

恵まれたコーヒー栽培の環境をもつニカラグアですが、コーヒー産業の発展を妨げている問題を抱えているのも事実です。

火山地帯の勾配が急な農園で栽培されていること、そして交通システムが弱いことが原因です。

豊饒な火山地帯で風味豊かなニカラグアコーヒーは生産されますが、輸送手段の問題で市場に出回りにくい作物となっています。

交通インフラの開発が思うように進んでいない点から、コーヒー農家が他の作物へ転作する状況が近年多く見受けられています。

ニカラグアコーヒーの美味しい淹れ方と飲み方

シトラスやベリーの味わいになる浅煎り

浅煎り 焙煎

ニカラグアコーヒーの特徴としてローストのレベルによって異なった味わいが楽しめることが挙げられます。

浅煎りから中煎りあたりの焙煎で、シトラスやベリーのような甘く柑橘系のような香りを感じることができるコーヒーに仕上がります。

よりフルーティーさを楽しみたい方には、ナチュラルと呼ばれるコーヒー豆の精製方法がおすすめ。

収穫したコーヒーチェリーの実をそのまま長時間乾燥させる精製方法で、香りと甘みをしっかりと引き出してくれるからです。

[関連]浅煎りコーヒーのおすすめランキング!

[関連]中煎りコーヒーのおすすめランキング!

口当たりは苦味、後味は酸味が味わえる深煎り

深煎り

ニカラグアコーヒー特有の苦みと酸味をしっかりと味わいたい方には、深煎りがおすすめです。

淹れたてはしっかりとした苦みを感じることができ、日本人好みのテイストになります。

時間をおいて温度が落ち着くと、徐々に優しいフルーティーさを感じられる酸味が顔を出します。

温度によって味わいが変わるので、ゆっくりと時間をかけて1杯のコーヒーを楽しむスタイルにぴったりです。

[関連]深煎りコーヒーのおすすめランキング!

豆の挽き方は抽出方法に合わせる

コーヒー豆の挽き方

コーヒー豆の挽くときは、抽出方法に合わせて調整する必要があります。

挽き目と抽出方法が合っていないと、成分がうまく引き出せず薄味になったり、逆に成分が出すぎてしまい苦味やえぐみの強いコーヒーに仕上がってしまいます。

ニカラグア本来の風味を楽しむためにも、抽出方法に合わせて挽き目を変えましょう。

[関連]コーヒー豆の挽き方の種類を解説!挽き目による味の違いや、最適な抽出方法も

ペーパードリップで淹れる

ドリップ

ニカラグアコーヒーは甘みや苦味のバランスがよく、嫌みのないスッキリとした酸味が感じられるので、ペーパードリップとの相性も抜群です。

ペーパードリップとはドリッパー紙フィルターをセットし、粉を入れたあとゆっくりとお湯を注ぐ抽出方法。

紙フィルターがコーヒーの油分や雑味をしっかり吸着してくれるため、スッキリとした口当たりのコーヒーを楽しむことができます。

[関連]【専門家監修】ペーパーフィルターの使い方、淹れ方やお手入れ方法を解説

[関連]【専門家監修】ハンドドリップの基本的な淹れ方や美味しく淹れるコツを解説!

まとめ

ニカラグアコーヒーはシトラスやベリーのようなフルーティーな香りと、チョコレートやバニラのような芳醇な味わいが特徴のバランスがとれたコーヒーです。

コーヒー栽培に適した火山性の土壌と寒暖差のある気候で、品質もよくスペシャルティコーヒーも輩出されています。

標高によって等級分けがされていたり、品種も豊富なニカラグアコーヒーは、ローストレベルで味わいを変えることができるもの魅力のひとつ。

フルーティーなフレーバーを楽しむ中浅煎りか、苦みと酸味がしっかり味わえる深煎りか好みで楽しんでみましょう。

一方でニカラグア国内の交通インフラの影響で、日本では流通量がまだそれほど多くないのも現状です。

街で見かけたらぜひ1杯味わっていただきたい、それがニカラグアコーヒーです。

[関連]フレーバーコーヒーのおすすめランキング

湖・火山・ビーチと自然豊かな大地を活かした上質なコーヒーをまとめました。

ランキングをチェックする 

▼あなたにおすすめの記事▼

この記事を監修した人

岡田

岡田 滉平

SCAJ認定コーヒーマイスター/SFCA認定コーヒーソムリエ/JCQA認定コーヒーインストラクター3級/日本創芸学院認定コーヒーコーディネーター

コーヒーに目覚めたのは、大学3年の夏、アメリカのポートランドで飲んだ1杯がきっかけ。
はじめは、趣味でコーヒーを楽しんでいましたが、ワークショップでハンドドリップやラテアートなどを学ぶうちに、コーヒーへの熱が高まり、いまに至ります。

この記事を書いた人

ma-you

ma-you

カフェ店員/フリーライター

現在カフェでお仕事をしながら、ライティングのお仕事もさせていただいています。
コーヒーが数年前までは全く飲めなかった私ですが、今ではコーヒーが大好きで日常になくてはならない存在になりました。
そんな「大好き」な想いを少しでもお伝えできたら嬉しいです。

-コーヒーの特徴と淹れ方
-,