カフェやコーヒー屋さんなどで「ブレンドコーヒー」や「ストレートコーヒー」という言葉を見かけたことのある方は多いはず。
しかし実際には、ブレンドコーヒーが何なのか、ストレートコーヒーが何なのか知らない方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、ブレンドコーヒーとストレートコーヒーの特徴や魅力をご紹介します。
コーヒーの知識を深めることで、自分好みのコーヒーに出会えるでしょう。
この記事を監修した人
SCAJ認定コーヒーマイスター/SFCA認定コーヒーソムリエ/JCQA認定コーヒーインストラクター3級/日本創芸学院認定コーヒーコーディネーター
はじめまして、バリスタの岡田です。現在は、カフェでバリスタをしながら、自分のブランド「DREAMERS COFFEE」を運営し、イベントへ出店したり、オーダーメイドのブレンド豆をEC販売したりしています。
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もくじ
コーヒーのブレンドとストレートの違い
コーヒーはブレンドコーヒーとストレートコーヒーの2種類に分類されます。
2つの明確な違いは、使用しているコーヒー豆の種類です。
数種類のコーヒー豆を使用しているのがブレンドコーヒーで、単一のコーヒー豆のみを使用しているのがストレートコーヒーです。
ブレンドコーヒーは味の相乗効果を楽しむことができる
ブレンドコーヒーは、数種類のコーヒー豆を混ぜて作ったコーヒーです。
基本的には数カ国のコーヒーが混ざっていることが多く、ブラジル産コーヒー豆とタンザニア産コーヒー豆のブレンドなどと記載されています。
数種類のコーヒー豆を混ぜることで、1種類では生み出せない複雑な味わいを生み出せます。
豆ごとの特徴をうまく活かすことができれば、ストレートコーヒーよりも美味しい味になるでしょう。
ストレートコーヒーは豆の個性を楽しむことができる
ストレートコーヒーは、単一の生産国から仕入れたコーヒー豆のみを使用したものです。
コーヒー豆は生産国ごとに特徴が明確で、その特徴を最大限に味わうならばストレートコーヒーがおすすめ。
タンザニア産ならばタンザニア産コーヒー豆のみで構成され、エチオピア産ならばエチオピア産コーヒー豆のみで構成されます。
その土地ごとに出る特色を引き出し、個性的なコーヒーに仕上げることができます。
ブレンドコーヒーの魅力
様々なコーヒー豆の組み合わせが楽しめる
ブレンドコーヒーの魅力は、様々なコーヒー豆の組み合わせが楽しめるということです。
コーヒー豆には多くの種類があり、同じ生産国でも異なる風味のコーヒー豆が多くあります。
そんなコーヒー豆で何通りもの組み合わせを作ることができるので、無限の可能性があると言っても過言ではないでしょうね。
品質や価格を安定させやすい
ブレンドコーヒーの良さは、価格の異なるコーヒー豆をブレンドできるということでもあるんです。
極端に高いコーヒー豆のストレートだと、コーヒーの単価自体も非常に高くなってしまいます。
しかし、安価なコーヒー豆を一緒にブレンドしてあげると、コーヒー単価を安く抑えることができます。
ブレンドコーヒーにすることで品質を安定させつつ、価格も安定させられるんです。
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クセのないコーヒーが多い
ブレンドコーヒーはクセがなくてバランスのよいものが多いため、万人受けしやすい傾向にあります。
クセの強いコーヒー豆でも、ブレンドすることでバランスがとれて飲みやすくなるでしょう。
ブレンドコーヒーは味わいを調整できるのが魅力のひとつと言えます。
ストレートコーヒーの魅力
生産地ごとに風味の違いがわかる
コーヒー豆には生産国ごとに特徴があり、それぞれが特徴のある風味を持っています。
生産国だけではなく、銘柄によってもその特徴は異なるので、こうした個性を最大限に楽しめるのはストレートコーヒーの良さ。
酸味や苦味、甘みなどに特化したものから、軽いコーヒーやコクのあるコーヒーなどに分けられます。
自分のコーヒーの好みがハッキリとしているならば、何かに秀でたコーヒー豆を選んでもいいですよね。
自分のコーヒーの好みが明確になる
ストレートコーヒーは、ブレンドコーヒーよりも個性的なコーヒーがとても多いです。
そのため、ストレートコーヒーを飲んでいると、自然に自分の好き嫌いがハッキリとしてきます。
自分好みのコーヒーがどんな味わいなのか、どんな生産国のコーヒー豆が好きなのか、というのがわかるようになるんです。
自分でブレンドすることもできる
コーヒー豆は自分で購入してからブレンドすることもできるので、マイブレンドを楽しんでみるのもおすすめ。
ストレートコーヒー豆を購入したら、コーヒー豆を自分好みに混ぜてみましょう。
配分を変えたりコーヒー豆の種類を変えたりするだけで、全く違った味わいのコーヒーになります。
コーヒーの2種類のブレンド方法
生豆の状態でブレンドする「プレミックス製法」
ブレンド方法には2種類あり、1つ目が生豆の状態でブレンドするプレミックス。
ミックスしてから焙煎するという手順で、作り手としてはとても簡単なブレンド方法です。
複数のコーヒー豆を一緒に焙煎するため、まとまった味わいとなり、一体感のあるブレンドを作れます。
コーヒー豆を焙煎した後にブレンドする「アフターミックス製法」
各コーヒー豆を焙煎してからミックスするというのが、アフターミックスという方法です。
個別にコーヒー豆を焙煎することで、各コーヒー豆の特徴や良さを引き出すことができます。
焙煎後にブレンドするため、豆の焙煎度合いを変えられたり、味を確認しながらブレンドの配合を決めることができたりします。
ブレンドコーヒーとストレートコーヒーはどっちが美味しい?
結局のところ、ブレンドコーヒーもストレートコーヒーもどちらも美味しく、その好みは人それぞれ。
どちらもおすすめできるようなコーヒーなので、ぜひ自分で味わって体験してみるのが一番のおすすめです!
1種類のコーヒー豆を使っているからこその良さ、複数のコーヒー豆を使っているからこその良さ。
さらにコーヒーは抽出方法や飲み方でも味わいは変わってくるので、ぜひ色々と体験してみてくださいね。
コーヒーをさらに楽しむ「マイブレンド」の作り方
マイブレンドをやってみたい!というときには、次の手順でブレンドしてみましょう。
今までのコーヒー生活にはなかった、新しい発見が見つかるかもしれませんね!
STEP1. 完成させたいコーヒーをイメージする
まずは完成させたいコーヒーをイメージしましょう。
どんなコーヒーが好きなのか、それは酸味や苦味、甘みなどの風味から連想するのが手軽で良いです。
その後はコーヒーのキレ、コクなどをイメージします。
完成したコーヒーがイメージできたら、ベースとなるコーヒー豆を選んでいきます。
STEP2. ベースのコーヒー豆を選ぶ
ベースとなるコーヒー豆を選ぶ過程では、イメージした味からコーヒーを選ぶことになります。
酸味の強いコーヒー | タンザニア産、エチオピア産 |
苦味の強いコーヒー | インドネシア産、ベトナム産 |
甘みの強いコーヒー | パナマ産、コスタリカ産 |
香りの良いコーヒー | ドミニカ産、ハワイ産 |
芳ばしさのあるコーヒー | ルワンダ産、ペルー産 |
バランスの良いコーヒー | ブラジル産、ジャマイカ産 |
コーヒー生産国ごとに風味の特徴があるため、生産国から選んでいくのがもっとも簡単です。
コーヒー豆を銘柄から選ぶのもおすすめで、それぞれイメージするコーヒー豆を選んでいきましょう。
STEP3. コーヒー豆の配分を決める
ブレンドの醍醐味は、選んだコーヒー豆をどれくらいの割合でブレンドしていくか、です。
コーヒー豆が持つ風味で出来上がるコーヒーの大部分は決まりますが、少なければその豆の特徴は出づらくなります。
1:9なのか、5:5なのか、試行錯誤して決めていくのも良いですよ。
代表的なブレンドコーヒーの組み合わせ
ここからはブレンドコーヒーの特徴ごとに代表的な組み合わせ例をご紹介します。
酸味を強調した組み合わせ
酸味のあるブレンドコーヒー作りたい場合は、上記の組み合わせがおすすめです。
はっきりとした酸味が感じられるグァテマラや、柑橘系のフルーツのような爽やかな酸味のモカを配合することで、酸味を強調したブレンドに仕上がります。
苦味を強調した組み合わせ
苦味のあるブレンドコーヒー作りたい場合は、上記の組み合わせがおすすめです。
キリマンジャロは深煎りにすることで、コクのある苦味と甘みを感じることができます。
さらにコロンビアとブラジルを組み合わせることで、苦味を強調しつつバランスのとれた味わいに仕上がります。
コクを強調した組み合わせ
コク深い味わいを作りたい時は、上記の組み合わせがおすすめです。
酸味と甘みが美味しいコロンビアと芳ばしくクセが少ないブラジルをベースに。
フルーティーな酸味とコクのあるグァテマラや、しっかりとした苦味とコクたっぷりの味わいで知られるマンデリンを加えます。
さらにマンデリンのなめらかなコクと深みが、味わいをより豊かにしてくれますよ。
ブレンドにもストレートにもお店ごとの個性が出る
ブレンドコーヒーは独自のブレンドを行っているため、コーヒー豆を販売するお店ごとに違った風味が楽しめます。
お店毎の個性を楽しむならば、やはりこの独自ブレンドを楽しむというのが、もっともおすすめ。
ストレートのコーヒー豆もお店ごとに仕入れる産地や銘柄、焙煎度合いが異なってくるため、全く違った風味が楽しめます。
どちらにも良さがあるため、色々なコーヒー豆を試しながら、ぜひ自分好みのコーヒー豆を見つけてみてください!
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SCAJ認定コーヒーマイスター/SFCA認定コーヒーソムリエ/JCQA認定コーヒーインストラクター3級/日本創芸学院認定コーヒーコーディネーター
コーヒーに目覚めたのは、大学3年の夏、アメリカのポートランドで飲んだ1杯がきっかけ。
はじめは、趣味でコーヒーを楽しんでいましたが、ワークショップでハンドドリップやラテアートなどを学ぶうちに、コーヒーへの熱が高まり、いまに至ります。
この記事を書いた人
編集部ライター
喫茶店で豆を選んでみたり、淹れ方を変えてみたりと至高の一杯に出会うために日々コーヒーを飲んでいる編集部ライター。
あまりにもコーヒーが好きすぎて薄めて飲むようになりました。
薄いコーヒーは麦茶の味。カフェイン中毒にならない程度にがぶ飲みしつつ記事を書いています。